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全耳道切除、鼓室胞切開手術
13年03月22日
ハムスターの腫瘍
13年03月21日
ハムスターといった小さな動物でも、人や動物と同じく腫瘍ができることがあります。腫瘍には良性腫瘍と悪性腫瘍があります。そのどちらでも、皮膚に出来た場合大きくなったり、腫瘍が潰瘍になったりします。そのような場合ハムスターが不快に感じ自傷行動を行ったり、浮腫みや歩行困難になったりします。お腹に出来た場合、かなり大きくなり肉眼でわかるくらいになって発見されることが比較的多いと思われます。
腫瘍の治療は、外科手術、抗がん剤治療、放射線治療、温熱療法、免疫療法、サプリメント療法などがありますが、ハムスターという小さな動物では、治療の選択は限られており、主に外科手術やサプリメント療法になります。外科手術では、ハムスターに麻酔をかけて手術しますが、麻酔も呼吸管理が他の動物と異なり、気管チューブをいれることが出来ませんので、かなり注意深くしなければなりません。また手術も、ハムスターの一般状態が手術に耐えうることや、手術することで改善や完治が期待できる症例のみの適応になります。場合によっては、人に触らせないハムスターでは術後管理が困難なため、手術適応外になることもあります。手術は、体温を奪わないように、短時間で行うことが望ましいです。皮膚の腫瘍の中には当院にあるCO2レーザーといった、レーザーが簡便に腫瘍を摘出することが出来、とても役にたつことがあります。
サプリメント療法は、外科手術が出来ない症例や外科手術後の悪性腫瘍に対する治療で行われる療法です。効果は様々ですが、ハムスターといった小さな動物では重要な治療法です。
外科的手術は、腫瘍が小さければ短期間行うことが可能で術後も良好な場合が多いです。
ハムスターは、背中の部位しか普段みることはありません。日頃から食事の管理や、仰向けでの健康チェックなどを気にしていただければ、と思います。
紐状異物
13年03月19日
線状の異物を飲み込むと、小腸は蠕動運動によって異物を遠位に推し進めようとするために、小腸が異物の周りに集まって襞状になります。紐や糸だけでなく、ナイロンストッキングや布もこのような現象を引き起こします。小腸が異物を推し進めようとすればするほど腸壁が傷つき、腹膜炎を起こすこともあります。
症状としては食べ物や胆汁、粘液を吐くのが一般的であり、重篤な場合は食欲不振や元気消失がみられます。腸が襞状に集まっている場合、腹部の触診で痛みや固まった腸が触れることがあります。このような腸を造影検査するとレントゲン写真においてアコーディオン状陰影といわれる像が確認されます。
飲み込んでからそれほど時間が経過していない場合は内視鏡で掴んで除去することが可能です。しかし、腸が手繰り寄せられて時間が経っており、一部が壊死しているような重篤な場合は開腹手術によって壊死した部分の腸を切断することが必要となってしまいます。
このような状態にならないように、おもちゃの選択や、動物が届くところに紐状異物となりうるような物を置かないように注意しましょう。
犬が食べてはいけない身近な食物
13年03月05日
チョコレートやタマネギを食べると危険、というのは多くの方がご存知であると思います。実際に当院にもそれらを食べた、あるいは食べたかもしれないと診察に来られる患者さんは多いのです。しかしこれら以外にもワンちゃんが口にしてしまうと意外な結果をもたらす身近な食物は実は多いのです。今回はその一部ですがキシリトール中毒とぶどう中毒を紹介します。
・キシリトール中毒
ガムなどに含まれるキシリトールは人には無害ですが、犬では重度の毒性を示します。体重1kg当たり0.1g以上摂取すると低血糖症状、0.5g以上摂取すると肝臓毒性が現れると報告されていますが、すべての個体が肝不全に陥るわけではなく個体差があるようです。キシリトールによりインスリン分泌が通常の2.5~7倍になるために低血糖となり、それに伴う症状が現れます。最近では甘味料としてキシリトールが食品などに含まれること多くなったために注意が必要です。
・ぶどう・レーズン中毒
意外で、かつあまり知られていないのがぶどうやレーズンです。過剰摂取することで急性腎不全に陥ります。ぶどうは体重1kg当たり32g、レーズンは体重1kg当たり11~30gで腎障害が現れるといわれていますが、それ以下でも生じる可能性はあります。特に皮に毒性が高いと考えられており注意が必要です。農薬や菌類の関与も考えられていますが原因は不明です。またぶどうやレーズンによる膵炎の発生も疑われています。