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犬の膀胱炎について

19年08月05日

膀胱炎は、膀胱内の粘膜に炎症が起きる疾患で、血尿、頻尿といった症状がみられます。「おしっこが出ていない」という主訴でご来院いただく方がいらっしゃいますが、その場合は頻尿によって常時膀胱が空の状態であるたトイレに行っても尿が出ない、ということがほとんどです。人間の膀胱炎で真っ赤な血尿が出ることがありますが、犬の血尿は真っ赤というよりも、尿の中に血が混じる、といった程度のものが多いようです。

膀胱炎はさまざまな原因により発生します。細菌感染の他、膀胱結石、腫瘍、外傷などが原因になることもあります。雌犬は尿道の入り口が肛門に近く、また尿道が短いため細菌感染を起こしやすいと言われています。一方で、雄犬は尿道が長く前立腺が細菌感染に対する防御機能を有しているため、雌よりも細菌感染による膀胱炎は発生しにくい傾向がありますが、前立腺炎などの前立腺疾患があると細菌感染をおこしやすくなることが知られています細菌感染による膀胱炎は、適切な抗生剤によって治療することができます。

膀胱結石や結晶が原因の膀胱炎は、それらが膀胱粘膜を物理的に傷つけることによって生じます。結石が尿道に詰まると尿道閉塞を起こしてしまう危険があるため、外科的手術や石を溶かす食事療法を行います

その他、はっきりとした原因がわからない特発性膀胱炎というものも存在します。特発性膀胱炎の大半はストレスによると言われています。もうじきやってくるお盆やお正月といった、普段いっしょに生活していない親族が大勢集まるような時期は要注意と言えます。S.K