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肝膿瘍

15年01月04日

肝膿瘍は肝臓実質に見られる膿の貯留のことで、血行性の感染、外傷、周囲のすい臓や胆管の炎症に起因する場合や、腫瘍に伴って発生します。食欲不振、嘔吐、発熱などの症状が見られ、発見には超音波検査が有用で、肝臓内に低エコーまたは無エコーの腫瘤がみられます。見つかった場合は腫瘍や結節性過形成との鑑別が必要で、細胞診によって可能です。肝膿瘍は破裂すると重篤な腹膜炎を起こし、生命にかかわることもあります。また外科的切除や長期間の抗生剤によって治療が可能です。一方で腫瘍であった場合、破裂すると癌性腹膜炎を起こし、一般に予後が良くありません。症状が伴った肝臓の腫瘤が見つかったら、精査をおすすめします。
K.Y.