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巨大食道症

12年03月13日

巨大食道症とは、食道全体が弛緩し拡張してしまっている病態です。
巨大食道症には原因不明のものと、食道の筋や神経の異常を伴う病気に続発する二次的なものとがあります。二次的な巨大食道症の原因となり得る疾患として、重症筋無力症、全身性エリテマトーデス、多発性筋炎、鉛中毒、アジソン症などがあります。
吐出が主な症状で、食道の筋が食べたものをうまく胃に運べないため未消化のフードを吐き戻します。食欲はあり、お腹は空いているので吐いたものを再び食べようとしたりもします。また、誤嚥性肺炎を起こしていると咳がみられます。
原因疾患が明らかな場合はそれを治療することによって症状が改善しますが、特発性のものや原発性のものの場合、薬等で治すことは困難です。注意しなければならないのは誤嚥性肺炎で、いかに肺炎を予防していくかが重要です。行なっていく治療としては、エレベーターフィーディングといって、立たせて食事をとらせ、重力によって食べ物が胃に入りやすいようにすることにより吐出を防ぐ方法がとられます。
写真はエレベーターフィーディングの様子です。
DSC09717.JPG