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糸球体腎炎

12年02月07日

犬の糸球体腎炎は免疫複合体やアミロイドの沈着などにより糸球体が傷害を受けることによって引き起こされます。糸球体腎炎では尿中にタンパク質が漏れ出していて、そのタンパク質によってさらに腎臓の傷害が起きます。
初期の糸球体腎炎は無症状であることが多く、進行すると体重の減少、元気がなくなる、多尿などが見られます。蛋白尿が重度になってくると筋肉の消耗、腹水や浮腫などが認められることもあります(ネフローゼ症候群)。
治療は腎臓病用につくられた蛋白制限食をあたえること、血管拡張剤であるACE阻害剤を用い高血圧のコントロールと蛋白尿の軽減を行い、糸球体腎炎の進行の悪循環を抑えること、アスピリンなどのような抗血栓剤による臓器の梗塞や血栓症の予防を行い、少しでも腎機能を長持ちさせることを目標にします。そのため、尿検査や血圧の測定を定期的に行なうことが重要となってきます。
いかに早期に発見できるかが余命に大きく影響する病気なので、健康診断として定期的に尿検査を行なうことをお勧めします。