カレンダー
最近のエントリー
- 2023年
- 2022年
- 2021年
- 2020年
- 2019年
- 2018年
- 2017年
- 2016年
- 2015年
- 2014年
- 2013年
- 2012年
- 2011年
- 2010年
- 2009年
- 2008年
いま症状はないけれどアレルギーについて調べてみたい
20年04月15日
アレルギーの検査について、興味を持たれている方が少なくないのではないかな、と日々の診察の中で感じています。
もちろん、アレルギーを疑うような症状があるときには、どこまで原因を考えていくか相談しながら、提案させていただいています。
ただ、特別いま症状はないけれど、積極的に検査をしてみたいというオーナーさんもいらっしゃいますね。いくつかのケースについて、動物アレルギー検査会社さんからの回答をご紹介させていただきますね。
①以前にアレルギー症状があったが今はなし。検査で原因を特定できる?
アレルギー症状が出ていないときにはアレルゲンの暴露を受けていないため、検査の対象となる、IgEは作られないし、反応性リンパ球は血中に出ていません。そのため検査をしても原因をとらえられない可能性が高いです。
ただし、アレルゲン特異的IgEの検査の場合一旦上昇した数値は2-3カ月は下がらないため、その期間であれば原因をとらえることができるかもしれません。リンパ球反応検査では鋭敏に数値が変動するため、症状がなければ検査する意義はありません。
イヌの食物アレルギーの薬80%はリンパ球反応タイプのため、食物アレルギーを疑う場合は症状なければ検査してもひっかからないかもしれませんね。
②症状は出ていないが、アレルギー体質があるかどうか知りたい
アレルギーを起こしやすい体質かどうかを検査することはできます。ただし、アレルギー体質だからといって今後必ずアレルギーを発症するかはわかりません。
●アレルギー体質であるかを大まかに把握したい場合にはアレルギー強度検査
症状が出ていなくても皮膚に何らかの刺激が起こったときにその局所に集まってくるリンパ球がどれくらいの割合で体内に存在するかを調べ、アレルギー性皮膚炎の体質か否かを調べることができます。1年を通して測定値に大きな変動はありません。
●犬アトピー性皮膚炎の体質を知りたい場合
日本では春~秋に環境アレルゲンが飛散します(花粉・ダニ・カビなど)。その時期はそれらに対するIgEが上昇し検知しやすいためアレルゲン特異的IgE検査を実施しても良いでしょう。冬は環境アレルゲンの暴露が少ないため、アレルギー強度検査の実施のほうが良いでしょう。
●食物アレルギーの体質を知りたい
季節に関係なくリンパ球反応検査およびアレルゲン特異的IgE検査を実施すると良いでしょう。ただし、リンパ球タイプの食物アレルギーはほとんど必ず1歳未満から何らかの症状が認められるため、1歳すぎてまったく症状のない症例では実施する意義はないと言えます。
今回は症状のない場合・・という内容ですが、もちろん皮膚症状・消化器、呼吸器のアレルギーを疑うような症状のあるわんちゃんについても、検査について興味のあるかたはいつでも病院に相談してくださいね。
M.K
猫との新しい生活様式
20年04月05日
新型コロナウイルスによる自粛期間がはじまりました。
お仕事がお休みになったり、リモートワークに切り替わった方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
(当院は感染対策を行いながら、通常通りに診察を行っています)
生活ががらりと変わった今、ペットたちとの時間が増えていることでしょう。
それは喜ばしいことである一方で、弊害もあるようです。
例えば、普段おうちを留守にしがちなご家族が長時間家にいることで、生活リズムが乱れ、ペットたちのストレスになっている可能性があります。
特に猫は、犬と比較してストレスによる影響を受けやすいと言われています。
ストレスが原因と考えられている代表的な疾患には特発性膀胱炎・心因性脱毛などがあります。
ストレスの感じ方は猫によって違うため一概には言えませんが、猫は本来単独で行動し群れを作らない動物であるため、一人でいる時間が長かった猫にとってはたとえご家族であったとしてもその存在がストレスになってしまう可能性があります。
いっしょに過ごす時間はついつい撫でたり抱いたりしてしまいがちですが、自ら甘えにきてくれたとき以外は別々の時間を過ごすのもいいかもしれませんね。
ただ、忘れてはいけないのが、猫の体調不良の原因がストレスであることは必ずしも多くはありません。
ストレスかも?と様子を見ているうちに手遅れになってしまうこともあります。
いつもと違う様子が見られた場合には、はやめの来院をおすすめします。S.K