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帝王切開後の哺乳
22年05月15日
帝王切開後の新生子の吸乳のタイミングですがこれは母体が安定しており許容する姿勢を示せばなるべく早いほうが良いです。これは新生子の吸乳によってオキシトシンの分泌が促進されるためです。オキシトシンは母体の子宮修復を促す作用、乳汁の射出、母性の発現ともかかわっています。当院では帝王切開時にオキシトシンも併せて使用しておりますが新生子を早めにつけてあげることは母体にとってもいい影響があります。もちろん初乳に含まれる抗体で新生子の免疫をあげる意図もあります。
一方でつけないほうがいい場合や人工哺乳を足す必要がある場合もあります。つけないほうがいい場合は母体がヒステリーを起こす場合や母体の子宮炎や子宮退縮不全により乳汁中に細菌の毒素が混入する場合です。後者では新生子の腹部膨満や緊張を特徴とする乳汁中毒症候群を引き起こす場合があります。また母乳の出る量は正確に評価することはできません。新生子の体重が乳汁がきちんと出ているか、飲めているかの指標になります。新生子の体重が予定通り増加しない場合にも人工哺乳する必要があります。 哺乳瓶での人工哺乳やカテーテルをもちいた方法があります。お困りの際はご連絡ください。
K.Y