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うちのコ、目ヤニが多い? ネコの気になる目やにについて
19年01月13日
「目ヤニ」とは医学用語で眼脂(がんし)と呼ばれており、ざっくり言うと目から出る分泌物のことです。目ヤニに含まれるものとしては、結膜などから分泌されるムチンを成分とする粘液やまぶたからの老廃物や血液成分、そして目に付着したほこりやチリです。これらの集合体が目ヤニとなって出てきているというわけです。
朝起きたときに目頭や目じりについている少量の目ヤニは正常な代謝活動と言えるでしょう。では異常な目ヤニと判断するポイントをあげていきましょう。
・正常な目ヤニは赤褐色~茶色(チョコレート色・コーヒー色)で乾燥しているような見た目です。この目ヤニは正常な新陳代謝によるものです。
・目ヤニが黄~緑色または白色で粘性をもちねばねばしているような場合は細菌感染が疑われます。また色が正常でも目ヤニが多くみられる場合は猫風邪などのウイルス感染が原因と考えられることもあるので注意が必要です。両目に見られる場合は感染症の疑いがあり、片目だけの場合は外傷や異物が原因であることが疑われます。
猫の目の病気には様々なものがありますが、眼が目ヤニで汚れている場合、ヘルペスウイルスやカリシウイルスが関与する結膜炎のことがほとんどです。結膜充血浮腫(結膜の腫れ)目ヤニや流涙を伴い、重症例ではくしゃみや鼻汁が認められます。また、感染力が強いため、猫同士は容易に感染しますので注意が必要です。
ウイルスが関与する結膜炎の治療に関しては、抗生物質の点眼薬を用いて行いますが、中には慢性化したり、ウイルスのキャリアとなり、季節の変わり目やストレス下で再発を繰り返すことが知られています。特に多頭飼育やワクチン未接種の子は症状が出やすいのでご注意ください。
これらの原因ウイルスに対しては混合ワクチン接種により抵抗力を高め感染時の症状を軽減することが可能ですので、特に多頭飼育や外に出る猫の飼い主様には日ごろから予防することをおすすめいたします。
茶色や赤褐色の乾いた目ヤニが少量出ている場合は問題ありませんが、白や黄色、緑色の目ヤニが出ていたり、量が多かったり、くしゃみや鼻汁などの症状が出ている場合は病気が原因であることが多いため、なるべく早く獣医師に相談することをおすすめいたします。
Y.N