南が丘動物通信トップ
最近のブログ
カレンダー
最近のエントリー
- 2024年
- 2023年
- 2022年
- 2021年
- 2020年
- 2019年
- 2018年
- 2017年
- 2016年
- 2015年
- 2014年
- 2013年
- 2012年
- 2011年
- 2010年
- 2009年
- 2008年
季節性のある嘔吐:毛球症
18年05月17日
この季節、5~6月に嘔吐が頻繁に見られた猫ちゃんについての症例報告を読んだので、猫の毛球症について紹介させていただきますね。
毛球症は猫の嘔吐の原因として大変多く、特に春先の換毛期には1年で最も毛が抜けるため、毛球を吐きやすい時期でもあります。換毛期のみに症状が表われる場合には治療の必要がないことも多いです。しかし、頻繁に嘔吐が見られた際には、たとえば慢性胃炎や炎症性腸疾患など基礎疾患が潜んでいないのか、血液検査やその他内視鏡等の画像検査をしたほうが良いでしょう。
注意したいのは、毛球そのものを吐く様子があまり見られない猫ちゃんでも、胃内には毛球が存在することもありうることです。嘔吐ではなく、発咳が主症状という場合もあることを忘れてはいけませんね。
近年、繊維増強食によって毛球の排出促進や予防が可能なことが報告されています。予防として、いろいろなメーカーから製造販売がされておりますので試してもらうのもひとつの手でしょう。また、換毛期には特に丁寧にブラッシングをしてあげることが、今日からできる予防の第一歩ですね。
M.K