南が丘動物通信トップ

カレンダー

2023年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

最近のエントリー

肛門嚢炎

09年07月16日

肛門嚢とは、肛門に向かって4時と8時の位置にある袋で、においの強い分泌物が産生されます。この分泌物は身の保全やテリトリーマーカーとしての役割があると考えられ、排便時や恐怖を感じたときなどに排泄されます。
この分泌物が肛門嚢内に貯留し変敗して粘膜を刺激し、炎症が起きる疾患が肛門嚢炎で、細菌感染が主な原因となっています。肛門嚢炎にかかった犬は肛門部を気にして頻繁にかいだり舐めたりします。また、肛門部を地面にこすりつけたりすることがあります。うまく排出できない状態が続き、排出管が閉塞するとやがて破裂してしまったり、肛門が圧迫され便が順調に排泄されなくなることもあります。
 通常、正常な肛門嚢でも分泌物をためては排泄するのを繰り返していますが、自然に排泄できない場合は空にしてやる必要があります。
肛門嚢炎は、小型の室内犬において発症が多いといわれています。これは、運動不足と排便頻度の制限のために起こると考えられています。また、肥満によって肛門の筋力が低下している犬でも分泌物がたまりやすくなります。肥満の予防・十分な運動が肛門嚢炎の予防には大切です。