南が丘動物通信

10/22 HORIBA小動物学術セミナー 16年10月20日

「ここがポイント!免疫介在性血液疾患の治療」

鹿児島大学共同獣医学部臨床獣医学講座伴侶動物内科学分野

高橋 雅先生

 今回のセミナーは免疫介在性血液疾患の治療について、免疫介在性溶血性貧血(IMHA)と免疫介在性血小板減少症(IMT)の診断や治療法を講義していただきました。

 IMHAはシーズー、アメリカンコッカースパニエル、ウエルシュコーギーに多い疾患で、診断には球状赤血球の有無、赤血球自己凝集、直接クームス試験などが有用とされています。IMHAの死因は肺動脈血栓塞栓症、貧血、敗血症、DICなどがあり、それらに対する治療が必要と考えられます。血栓塞栓症に対する治療には血栓溶解治療、抗血小板治療、抗凝固療法などがあり、それぞれの作用や利点などについても詳しく説明していただきました。

 IMTはコッカースパニエル、トイプードル、スタンダードプードルに多く、止血異常に伴い様々な症状が見られます

 今回のセミナーでは診断のポイントや止血剤に関する話などをお話していただき、大変勉強になりました。

 短い時間の中で二つの病気に関する重要なポイントを説明していただき、今後の診察の参考になりました。

D.T