南が丘動物通信

10月23日 葉月会セミナー 13年10月30日

「深刻な場面での飼い主様対応1」
動物病院接遇コンサルタント  坂上 緑 先生

今回は動物の生死を決めるような状況で獣医師が飼い主様にどう対応していくのかについてお話いただきました。坂上先生は、飼い主の一人としての実体験を交えた意見を聞かせてくださり、大変勉強になりました。また、実際に自分がどう対応していくかについても考え直す良い機会となりました。飼い主様と動物の関係は様々で、いろいろな事情もあります。でもやはり、動物にとって一番良い選択ができるのは生活を共にした飼い主様です。このことを尊重して飼い主様が納得できるような獣医療を提供していきたいと思います。
M.M

10月19、20日 日本獣医循環器学会認定医講習会 13年10月21日

今回は、鹿児島大学にて日本獣医循環器学会が行われました。
不整脈、フィラリア症、血栓症、心臓腫瘍、心膜疾患、心不全治療薬についての講習会でした。
いずれも原因や病態から治療まで、より知識を深められる内容でした。
今後の診療に生かしていきたいと思います。
T.H

10月7日 葉月会眼科セミナー 13年10月10日

10月7日 小動物眼科学セミナー
北摂ベッツセンター,米国獣医眼科専門医 辻田裕規 先生

今回は網膜の疾患を中心に勉教しました。網膜の変性症には遺伝的要素が大きく関わっています。汎進行性網膜萎縮は,日本ではミニチュアダックスフントが圧倒的に多く,症状は夜盲から始まります。一方で,中心性網膜萎縮はラブラドールやゴールデンなどの大型犬に多く,昼盲から始まります。ですので,問診から得られるこれらの情報に注意して診察していきたいと思いました。また,ニキビダニ等の治療に用いられるイベルメクチン製剤が犬に急性盲目を引き起こす事,猫の麻酔時の過剰な開口が虚血による網膜疾患を起こす事など,防ぐことが出来る事例についても教えて頂き勉強になりました。

10月6日中部小動物臨床研究発表会 13年10月08日

名古屋にて中部小動物臨床研究発表会が行われました。
「活性化リンパ球療法を実施し長期生存が可能だった フラットコーテット・レトリーバーの組織球肉腫の1例」    松尾 有希子
「犬の甲状腺癌両側摘出と 上皮小体温存手術の検討」    菅野 信二
当院からも志学会で選抜された2題を発表いたしました。
今回は教育講演の時間が増え講演6題と症例発表120題を含む大会になりました。
いろいろと知見をひろげることができ、新たなる刺激をうけました。
毎年参加しておりますがこの会への発表を心がけていきたいと思います。

今回、名古屋で行われた第22回中部小動物臨床研究会年次大会に参加してきました。
当院からも<活性化リンパ球療法を実施し長期生存が可能だったフラット
コーテット・レトリーバーの組織球肉腫の1例>とういう症例を発表してきました。
また、犬の軟部組織肉腫におけるメトロノーム療法の最新の報告や、
猫の悪性肉腫に対する光線化学療法などの発表もあり、大変有用な学会となりました。
様々な新しい治療法、症例報告などの知識が得られたので、今後の診療の選択肢の幅が広がればと思いました。

10月4日 葉月会セミナー 13年10月04日

10月4日 葉月会セミナー 本当にあった怖ーい麻酔
~手術の麻酔には、麻酔専門の獣医師を~
 今井彩子先生 日本小動物医療センター 麻酔疼痛管理アドバイザー
           岐阜大学応用生物科学部客員獣医系准教授

今回は、麻酔を専門にされている今井先生のセミナーでした。麻酔をかけるうえで、その症例の状態によって麻酔リスクを5段階に分類するPS またはASA分類があります。これは、各獣医師が麻酔の管理をするのに重要なのと、オーナーに麻酔をかける危険度を提示するのに重要な分類になります。麻酔関連で死亡する確率はやはり、一般状態が悪い症例に多く、この分類は、麻酔中のモニタリングにとても重要な分類になるとのことです。また麻酔中のモニタリングの重要性とともに、実際の症例で、麻酔中先生が経験された麻酔と一般状態と手術の関連について詳しく学ぶことができました。
 実際の経験としても麻酔中予期せぬ状態になったことは何度もあり、適切な対応をするうえで、その症例の把握や麻酔中のモニタリングの必要性をそのたびに痛感しています。
 当院では、麻酔中に、麻酔記録を書くように徹底しております
 これからも、より安全な麻酔が出来るように心がけたいと思います。