南が丘動物通信

4月8日 葉月会呼吸器病学セミナー 16年04月09日

小動物呼吸器病学(肺)・1

日本獣医生命科学大学 藤田 道郎先生

今回は、猫が呼吸不全を引き起こす疾患を中心に講義して頂きました。猫で呼吸不全を引き起こす疾患として代表的なものは猫喘息ですが、一般的に可逆性で初期の段階であれば治療に対する反応も良好ですが、重度になったり慢性化したりすると、肺気腫や無気肺になり、慢性閉塞性肺疾患という病態にまで陥ることがあります。そのため、早期に発見し慢性化させないことが重要となります。また今回の講義では、猫喘息と鑑別すべき疾患として、特発性肺線維症についても講義して頂きました。稀な疾患ではありますが、X線所見に多様性があるため、猫喘息との鑑別や腫瘍との鑑別に注意する必要があると感じました。今後の診療に活かしてきたいと思います。

T.H.