南が丘動物通信

6月7日参加セミナー 08年06月12日

葉月会セミナー 腫瘍学各論シリーズNo.8
酪農学園大学 廉澤剛 教授

第8回の今回は前半に膀胱腫瘍について、後半は下顎骨に発生した血管肉腫の切除についてビデオを見ながらの解説でした。
悪性膀胱腫瘍のなかで、特に移行上皮癌というのは非常に悪いもので外科手術で取りきれる場合は限られています。尿管が膀胱に開口する部位に発生しやすく、そこから尿道に広がっていく場合も多く取りきるためには膀胱と尿道を全て取らなければいけないこともあります。発見が遅れれば、そのような大変な手術をしても経過は厳しいものです。しかし、早期発見した場合には外科手術により取りきれるものも中にはありますので、血尿や頻尿などの症状が見られた場合には単純な膀胱炎かな?と思わずに早めに動物病院に受診しましょう。
下顎骨の片側全切除は動脈の処理や顎関節を外すところなどが難しいですが、その部分の処理の仕方を動画を交えて解説してくださいました。