南が丘動物通信

12月13~15日JAHA認定医指定国際セミナー 11年12月31日

Dr.Stephen Birchardアメリカ外科専門医・胸部外科
世界的に高名なDr.Stephen Birchardの3日間における胸部外科の講演でした。
内容は胸部外科手術の原則・犬と猫の心膜切除術・動脈管開存症・右大動脈弓遺残・
乳び胸・胸壁腫瘍・胸部外傷・横隔膜ヘルニアについてでした。
症例を紹介していただきながらの講演で、たくさんの知識の獲得と再確認を行えました。
動脈管を破裂させたときの対応、乳び胸の原因・手術・胸壁腫瘍摘出の再建術などは特に
興味深いものでした。Dr.Stephen Birchardは講義中にも退屈しないようにジョークなどもたくさん
盛り込んでくれ、3日間という長い期間でしたが楽しく拝聴できました。
参加することにより、外科に対するモチベーションをあげることができたと思います。

12月11日兵庫県開業獣医師会攝丹支部講習会 11年12月14日

外科腫瘍の基本と限界~Interventional Radiologyまで
日本大学獣医外科学研究室 浅野和之先生による講習会でした。外科における講義を毎年行ってもらっており今回で4回目です。
内容的には外科好きの私としては大変興味深く拝聴いたしました。InterventionalRadiologyは人間のほうでは非常に進んで来ている分野でこれからいかに動物にとりいれていくか検討されています。今後勉強していきたい分野です。インスリノーマで膵臓のβ細胞に細胞毒性をもっているストレプトゾトシンを使用した化学療法もはじめての知見でやくにたちました。外科以外の知識もふんだんに盛り込んでもらい臨床家としての立場に立った講義内容で参加してよかった1日でした。

12月10日 葉月会腫瘍学セミナー  11年12月11日

腫瘍学セミナー 腫瘍随伴症候群
酪農学園大学 廉澤 剛 先生

今回は腫瘍に伴って起きてくる、全身状態の異常についてのセミナーでした。
腫瘍が存在することによって、異常にホルモンや炎症性サイトカインなどが放出されたりすることがあります。
腫瘍に対する根本的な治療はもちろん重要ですが、二次的におきてくる全身状態の改善も考えていく必要性があります。腫瘍の種類によって起きてくる異常が予想されるものは、早い段階で発見・治療することが患者さんの一般状態や生存期間の改善に繋がると感じました。

12月11日 第37回獣医神経病学会 11年12月11日

京都で行われました第37回獣医神経病学会に参加してきました。シンポジウムは「胸腰部椎間板ヘルニアを再考する」という命題で、様々な先生にご講演いただきました。椎間板ヘルニアの手術をする際、ロンジュールという器具のみを使用して手術をする方法や、他の椎間板でのヘルニアを予防する為に行う予防的造窓術の術式や有効性など、非常に興味深く聞かせていただきました。また、一般講演では当院から「脳脊髄液ヒポクレチン濃度が正常であった遅発性ナルコレプシーの一例」という演題で発表させていただきました。

11月30日 葉月会眼科学セミナー 11年12月01日

即戦力眼科学シリーズ~臨床兆候からアプローチ~
ファーブル動物病院眼科 山下 真先生

今回は緑内障を中心に講義していただきました。緑内障は、6歳以降の高齢犬で発生が多く、特に柴犬、アメリカンコッカースパニエル、シーズー等で発生が多いです。対処が遅れると失明に繋がる恐ろしい病気ですので、早期発見、初期治療が非常に重要となります。今回は、診断から内科的治療、外科的治療まで幅広い内容を分かりやすく講義していただきました。