南が丘動物通信トップ
最近のブログ
- 11月24日 摂丹獣医師会 講習会 日本大学獣医外科学研究室 浅野和之教授
- 10月20日 摂丹獣医師会学術講習会 伊藤暁史先生 麻酔について
- 9月22日岸上獣医科病院75周年記念の会
- 日本獣医麻酔外科学会 第1回近畿地区講習会
- 8月8日兵庫県開業獣医師会第12回 ざっくばらんケースレポートミーティング 「知っておきたい頭頸部の外科介入」 堀切園 裕 先生(岐阜大学)
- 7月25日 葉月会 画像診断学セミナー 戸島篤史先生
- 7月17日 犬膵炎急性期用抗炎症剤「ブレンダ®」セミナー
- 6月6日 第11回ざっくばらんケースレポートミーティング 岩手大学南雲隆弘先生に「犬の会陰ヘルニアの術式を考える」
- 6月2日 日本獣医再生医療学会 第19回年次大会
- 3月21-24日 世界獣医がん学会
カレンダー
2024年11月
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
最近のエントリー
- 2024年
- 2023年
- 2022年
- 2021年
- 2020年
- 2019年
- 2018年
- 2017年
- 2016年
- 2015年
- 2014年
- 2013年
- 2012年
- 2011年
- 2010年
- 2009年
- 2008年
志学会 月例会
カテゴリー:セミナー
23年03月17日
「ソレンシア」について
橋口順子先生(ゾエティス・ジャパン株式会社)
今月の志学会月例会は、今年の2月に新発売されたソレンシアという注射薬についてのセミナーでした。すでに欧米などの世界では使用されているものですが、遂に日本にもやってきたという感じです。
人では加齢とともに関節痛に悩まされますが、それは猫においても同様で、加齢、肥満、遺伝などにより関節に負担がかかることで変形性関節症に陥ります。12歳以上の高齢猫の関節疾患の罹患率は90%ととても高いにもかかわらず、猫はその症状が明白でなく、飼い主であるご家族でご自身の猫の関節炎を認識されている方はごくわずかといわれています。ジャンプをしなくなる、活動性の低下、グルーミングの減少、怒りっぽくなるなど日常動作に影響を及ぼしているのですが、それが単に加齢に伴うものと判断されているようです。
ソレンシアはモノクローナル抗体による、関節症に伴う疼痛を緩和する治療薬です。いわゆるNSAIDsなどの痛み止めと異なり腎臓、胃腸などへの影響も最小限で、かつ1回の注射で1か月効果が持続します。猫は投薬が大変な子も多いため、この投与方法はご家族にとっては非常に利便性の高いものです。
ソレンシアによる治療も大事ですが、まず猫の関節疾患をご家族に認知していただくことが重要かと思います。関節の痛みを発見するためのチェックシートなどもございますので、高齢猫を飼われているご家族は参考にされたら良いかもしれません。
講義は動画も交えてとても分かりやすいものでした。今後の診察に活かしてまいります。
T.S.