南が丘動物通信

犬の胆嚢粘液嚢腫の手術 22年05月07日

胆嚢は肝臓で作られた胆汁を1時的にためて濃縮しておく器官です。胆汁は脂肪の消化吸収を助ける働きがあり胆嚢から総胆管を通って十二指腸から消化液として分泌されます。胆嚢粘液嚢腫は胆汁の過剰濃縮と変性により胆泥となったものや胆石が引き金となり胆嚢壁での粘液の産生が過剰になり運動性が低下し胆嚢内容が肺摂津できなくなり病気です。4月は3頭の犬の胆嚢粘液嚢腫を手術いたしました。1頭の胆嚢内容物は硬化し完全な塊になって胆嚢に張り付いておりました。(写真)2頭はどろどろで粘張性が高くスライムのような状態で取り出すのに苦労しました。胆嚢粘液嚢腫は年々増加している病気です。エコーで確認し、CTで総胆管に結石がないかどうかを確認したのち肝臓から胆嚢を分離して総胆管で結紮、摘出します。手術のタイミングが難しい病気と言われておりますが多数の手術を行っておりますのでご相談ください。

S.S

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