南が丘動物通信

心臓病の犬は太らせた方が良い?! 21年09月20日

2001年にヒトの心不全患者を対象にした大規模研究がありました。

心不全患者を低体重、理想体重、高体重、肥満の4群に分けて死亡率を調査した結果、理想体重および低体重群の死亡率が、高体重および肥満群と比較して悪かったというものです。

この現象は「Obesity Paradox」と呼ばれ、肥満は心臓病患者にとってリスクであるという従来の考えを覆す可能性が出てきました。

イヌにおいても心不全犬の追跡調査が行われ、脂肪細胞からの分泌物質が予後を左右しているという説もあります。

しかし、一般的に肥満は心不全以外に呼吸器、内分泌、運動器、尿路疾患などのリスク因子であるため、適正体重を目指した方が安全かと思われます。

H.F