南が丘動物通信

気管支拡張症 15年08月23日

 気管支拡張症とは、気管支が嚢胞状、円柱状に不可逆的な拡張を起こす疾患であり、犬および猫では珍しい病気とされています。レントゲン所見より播種性気管支拡張症と限局性気管支拡張症に分けられます。

 播種性気管支拡張症は感染症炎症性肺疾患、アレルギー性気管支炎、好酸球浸潤などの合併症が原因とされています。

 限局性気管支拡張症は管腔ない異物による局所性の刺激・閉塞、壁外の気管支腫瘍、気管支周囲の肺組織の瘢痕形成から生じる内腔の狭窄などが原因とされています。

 症状は吐き気様動作、喀痰、運動時の呼吸困難などがみられます。

 治療法は抗菌薬、去痰剤、気管支拡張薬、ステロイドの投与があります。ただし、咳を完全に消失させることは困難であり、症状の進行を止めることが目的とされています。

D.T