南が丘動物通信

薬剤耐性菌について 13年07月22日

最近、MRSAなどの耐性菌が問題になっています。
薬剤耐性菌というのは、薬に対して抵抗力を持ってしまい、薬が効きにくくなった菌のことです。
つまり、この菌に感染してしまうと、薬を使っても病気が治らなくなったりします。
薬剤耐性菌は日本に蔓延してきていると言われています。
実際に免疫力が低下している場合に敗血症になり、重篤な状態になることもあります。

耐性菌を減らすためには、環境の改善も重要です。
身近な手洗い、汚染源の洗浄も有効です。
院内でも、手洗い後はペーパータオルを使用したり、感染源となりうるものを消毒した場合、破棄できるような使い捨てのものを使用しています。
また、治療においても、抗生物質が必要な場合、きちんと菌がいなくなるまでしっかり投与し、
必要なくなればきちんとやめていくということが重要です。
また、効きが悪い場合、耐性菌が疑わしい場合は、どの抗生物質がきちんときくのか薬剤感受性試験も積極的に行っていきます。
中途半端に薬剤を投与すると、耐性を持ってしまうことも多いです。

治りが悪い場合、感染を繰り返している場合、免疫力などの患者さん自身の評価も重要ですが、
細菌の評価も重要になってきます。
きちんとした状態の評価が必要ですので、治りにくい等あった場合早めにご相談ください。