南が丘動物通信

犬の痴呆 11年06月26日

犬の痴呆の原因は、脳梗塞、脳出血、神経細胞の萎縮、βアミロイド蓄積(人でのアルツハイマー病)、酸化物質の増加などが原因と考えられていますが、未だ明確には分かっていません。高齢な犬に多く、犬種的には柴犬が多いと考えられています。この病気の治療目的は、進行を遅らせる、もしくは、症状を改善させる事であります。
サプリメントや、食事療法がありますが、まず、有効と考えられているのが、人でもサプリメントとして親しまれている脂肪酸です。魚油に多い、DHAや、EPA、DPAといった不飽和脂肪酸が、犬の痴呆にも注目されています。
また、犬の痴呆において、オーナー様の頭を悩ましてしまうのが、夜鳴きです。夜鳴きに対しては、メラトニンといった体内で作られている物質を与える事で、夜の睡眠を促すといった治療が行われる事があります。(メラトニンは夜に体内濃度が高くなります。)
症状が進行してしまってから、内服や、食餌を開始するより、早期の開始のほうが効果は期待出来ます。
病院では、他に漢方薬等がございます。
ご高齢なワンちゃんでの悩み事等ございましたら、当院にご相談ください。