南が丘動物通信

犬の皮膚組織球腫 10年02月02日

犬の皮膚組織球腫は若齢犬(3歳以下)で多くみられる良性腫瘍です。この腫瘍は皮膚の抗原提示樹状細胞であるランゲルハンス細胞の増殖によっておこります。肉眼的には特徴的な赤色無毛ドーム状の皮膚腫瘍が頭部、四肢にでき、年齢や部位、腫瘍の形態、細胞診によって総合的に診断します。この腫瘍の多くは最大サイズに到達後4~6週間で自然に消失します。しかし、消失しないケースもありますので、その際には外科的切除が必要となります。
このような良性腫瘍でも見た目だけでは判断ができません。良性腫瘍と思ってそのままにしておいたら、気付いた時には手遅れになっていた、なんて話もよくある話です。皮膚に腫瘍を発見したら、総合的な診断が必要となりますので、小さいうちに獣医師に相談することをお勧めします。