南が丘動物通信

肥満 09年07月23日

「肥満は万病の元」と人でも言われているように、動物においても肥満は、関節や椎間板の異常、循環器障害、呼吸器障害、皮膚病、糖尿病、高脂血症、高血圧、膵炎等の様々な病気の原因となり、また外科手術や麻酔時の危険性も高まります。
肥満の原因の多くは、やはり食餌の量が多すぎるということです。特に、食餌をいつでも摂れるよう常に置いているといった状況では、カロリー過多になる傾向があるため注意が必要です。また、避妊や去勢手術後もそれまでと同じ食餌量を与えておられる方も要注意です。避妊や去勢でエネルギー消費が減少して基礎代謝量が低下するため、以前と変わらない食餌量を与えている事が肥満の原因となることもあります。一方で、副腎皮質機能亢進症や甲状腺機能低下症など、食餌の量は適切であるにもかかわらず肥満になるケースもあります。
ダイエットのためには、やはり食餌制限と運動です。しかし急激な食餌制限は肝臓に負担をかけるため、徐々に減量していく事が肝心です。食事回数は1日2~4回が望ましいとされています。ダイエットの為にはどのくらいのカロリー量が必要か、などの詳しいダイエット計画は、動物病院にて獣医師と相談し決定する事をお勧め致します。
理想的な動物の体型は、横から見ても肋骨が見えない一方で、触れば肋骨を触る事ができる程度であるとされています。この状態を維持できるよう日頃から太りすぎ、痩せすぎには十分に気をつけて下さい。