南が丘動物通信

Color Dilution Alopecia 09年07月18日

Color Dilution Alopecia(CDA)は、日本語では、色素失調性脱毛症、または淡色毛性脱毛症などと言われています。この病気は非炎症性脱毛症で、希釈された毛の領域に脱毛が起こります。例えばブルー&タンの犬では、ブルー領域のみに症状がでます。原因が、完全に解明されているわけではありませんが、遺伝が強く疑われています。メラニン形成や毛包機能の異常により症状がでると考えられています。異常な巨大メラニン顆粒が出現し、そのメラニン顆粒が、毛母細胞を傷つけ、傷ついた毛包では形成異常や、毛軸の脆弱化をおこします。また、巨大メラニン顆粒は、毛軸内にも運ばれ、そのことによっても毛軸が脆弱化し、簡単に折れてしまうと考えられています。
発症年齢は、4ヶ月から3歳齢が多く、非炎症性と非掻痒性です。散在性の脱毛症から徐々に進行いくことが多いとされています。また、経過と共に乾燥や、脂漏、色素沈着が、伴うことがあり、その結果、掻痒が伴うことがあります。
確定診断は、皮膚検査や血液検査で異常が無いのを確認後の皮膚生検です。
治療は、現在有効な治療法は無く、希釈した被毛領域が全て脱毛するまで、進行すると言われています。保湿や、メラトニンの内服が、現在有効な治療法ではないかと考えられています。
この他にも皮膚症状がないにも関わらず、毛が脱毛したり、折れてしまうことがあります。
気になることがあれば是非ご相談ください。