南が丘動物通信

めすウサギの子宮疾患 09年05月07日

めすウサギが10歳令まで生きた場合、100%子宮疾患を経験しているといわれています。また避妊手術をうけていないうさぎが10歳を迎えることができる確率はほとんどないともいわれています。うさぎでは、妊娠に関連しない子宮疾患は子宮内膜過形成、子宮腺癌、子宮水腫、子宮筋腫、子宮蓄膿症、子宮筋肉腫、線維腫、血管肉腫などさまざまです。出血、腹部増大、乳腺の異常、腹痛、頻尿、血尿のような症状にて来院されることが多いと思われます。治療は子宮卵巣全摘出術であり、他に効果的なものはあまり認められません。貧血で連れてこられる場合も多く、なかには腹部膨大のため呼吸不全にいたっている例もあり、状態が悪化する前に来院されることが大切になります。ウサギの手術にはリスクを伴うため避妊手術をためらう方も多いと思われますが、将来のことを考えると若い時期に手術を行っておくことをお勧めいたします。