南が丘動物通信

みんなで予防しましょう 21年06月05日

予防の季節です。フィラリア予防と同時に、ノミ・ダニの予防を開始された方も多いのではないでしょうか?

最近では、暑い時期だけでなく、冬の間もしっかりノミ・ダニの予防をされている方も増えてきておられます。

その理由として、昨今「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」という人獣共通感染症が有名になってきたことが挙げられます。

しかし、ここ兵庫県では近年、マダニが媒介する別の感染症の患者が増加していることをご存じでしょうか。

その病気の名は、「日本紅斑熱」です。

リケッチアという病原体による病気で、感染マダニによる吸血によって感染が成立します。

潜伏期間は2~8日間、高熱、発疹、刺し傷の他、倦怠感や頭痛という症状を呈し、重症化した場合には死に至ります。

県内における発生は、2014年までは主に淡路島において確認されていましたが、近年では但馬や東播磨、阪神といった身近な地域でも報告されるようになってきました。

ダニは山林、草むらなどに生息しており、春から秋にかけては活動が活発になります。

私たち人間がレジャーや庭仕事、農作業などで直接マダニに咬まれることもありますが、ペットの飼い主も感染リスクが高くなります。

コロナ禍において、密を避けて野山にでかける方も多いかと思います。

肌の露出を避け、ダニに刺されないよう気を付けるほか、衣服についたダニを持ち込まないよう帰宅後に入念にチェックをしてください。

同様に、ペットも散歩の後にはブラッシングをしてダニの付着を確認することが有用です。

もちろん、毎月の予防も忘れないようにしてください。

最近は、種類も豊富で、フィラリアといっしょに予防できるお薬も出てきています。

お気軽にご相談ください。S.K