南が丘動物通信

学会ブログ

各種シンポジウム、セミナー、学会参加情報、最新の獣医療などを掲載。

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5月11日 葉月会セミナー 18年05月11日

猫の内分泌疾患2

石田 卓夫 先生

 前回に続いて、猫の内分泌疾患についてのセミナーでした。特に、今回はあまり日常診療では見かけない症例についてのお話しがメインでした

甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症は犬には多い疾患としてよく知られていますが、猫でも報告例はあるものの、あまり多く出会う疾患ではありませんたとえば、猫の副腎皮質機能亢進症は、糖尿病がコントロールできないことや皮膚が破れてしまう・・といった主訴から他のものを除外して発見されることが多いようです。

今回、お話しいただいた各種検査方法や臨床データ等をしっかり頭に入れて、あまり見かけない病気についても、しっかり鑑別し、見逃さないようにしていくことが重要ですね。

M.K

4月20日 志学会月例会 18年04月20日

猫の尿管結石診断から治療まで

小山田 和央 先生

松原動物病院

 今回は最近遭遇する機会の多い猫の尿管結石がテーマでした。

 猫の急性腎不全の原因が尿管結石であることが多く、非常に緊急性が高い病気になります。人と違い、猫は尿管が細く(内径は0.3mm程度)、石も非常に小さいため尿管の手術は難易度の高いものになります。そこで近年では、当院でも実施しているSUBシステム手術が考案されていますが、小山田先生は日本でも有数の症例数をされているため、最新の治療法であるSUBシステムに関する復習と疑問点を解決することができました。これからの診察・手術に活かしていこうと思います。

T.S.

3月27日葉月会 猫の甲状腺機能亢進症の基礎 18年03月27日

3月27日に葉月会にて前回の講演「猫の糖尿病」に引き続いて石田卓夫先生による「猫の甲状腺機能亢進症」に関する講演がありました。

甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンが過剰になってしまう病態を甲状腺機能亢進症と言い10歳以上の猫に多く発生し、犬では稀に甲状腺癌に伴って起きるとされています。

血中の甲状腺ホルモンが増していくと血圧が上昇し、腎臓への血流量が増えることで多尿が起こります。継続的な多尿は次第に腎臓を痛めることとなり腎不全へと移行してしまいます。他によく見られる症状としては多食多飲、体重減少性格の変化(攻撃的、活動的になる等)などが挙げられます。このような症状が見られた場合、血液検査や画像検査を行うことで診断できます。甲状腺機能亢進症と診断し治療方法は内科的療法と外科的療法があります。内科的療法は甲状腺ホルモンの合成を阻害するチアマゾールと呼ばれる薬を継続的に服用し、血中の甲状腺ホルモン濃度を抑制するという方法です。外科的療法は甲状腺そのものを摘出する方法です。術後の管理として定期的に血中Ca濃度を測定し合併症が起きていないか確認する必要があります。甲状腺機能亢進症は特に猫において腎不全への移行を助長させるため早期治療が勧められます。

H.F