南が丘動物通信

学会ブログ

各種シンポジウム、セミナー、学会参加情報、最新の獣医療などを掲載。

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12月21日・22日JAHA国際セミナー/胸部外科 20年12月26日

ミネソタ大学助教授・米国小動物外科専門医である新井 史織先生によるセミナーでした。通訳の要らない分、効率のよい国際セミナーになりました。乳び胸、膿胸、肺腫瘍、肺転移巣切除、胸壁切除、胸腺腫、心臓腫瘍、気胸について学びました。すでに知っていることが多いと思っていましたが、復習になっただけでなく新たな知識も増やすことができました。米国では日本と異なった状況にあるため外傷でも銃創や野生動物によるものなどの話も興味深く聞かせていただきました。

S.S

12月14日 葉月会猫の獣医学シリーズセミナー 19年12月14日
猫の獣医学シリーズ

猫の腎臓病

石田 卓夫 先生 ねこ医学会(JSFM) 会長

猫の獣医学シリーズ、今回のセミナーは腎臓病について、というテーマでした。

セミナーではまず用語の定義から確認していきます。どうしても、元来の単語が英語であるときに、日本語に訳して少しニュアンスの変わってしまう単語は獣医学用語でもあるものですが、たとえばRenal Insufficiency は辞書的には"腎機能不全"ですが、それでは"腎不全"との日本語的区別がつきづらくなってしまいます。真の定義である「臨床病理学的あるいは臨床的に何らかの異常が認められるが、腎不全までは進行していない状態」を理解していないと、文献を誤ってとらえてしまったり、あるいは自分が用語を用いるときに誤った表現をしてしまいます。他にも急性腎臓病 AKIという用語の概念についての変遷など、今まであまり意識していなかったことも詳しくお話していただきました。

日々の診療で触れない日はない腎臓病です。当然のことですが、しっかりとひとつひとつの用語を意識して使っていきたいものです。

M.K

11月29日 葉月会セミナー 「犬猫の心筋症」 19年11月30日

今回で第9回目となる菅野先生による循環器セミナーの「犬と猫の心筋症」についての講演会がありました。

心筋症とは心機能障害を伴う心筋疾患の総称であり、その分類は

肥大型、拡張型、拘束型、不整脈源性右室心筋症、分類不能型、特定心筋症などがあります。

今回はその中でも肥大型(HCM)について焦点を当てたいと思います。

雑音が聴取できないHCM30-40%とも言われており、正常と思われる103頭の猫に対してうち16頭が心筋症であったという報告があります。

猫において特に多いとされる発症年齢は1−といった若齢期であると言われており、

臨床症状としては鬱血性心不全に伴う呼吸促迫や食欲不振、運動をしなくなるといった症状です。

診断は①心臓の超音波検査による心臓の筋肉の肥大があるかどうか確認すること

②心筋障害がある場合は血液中のバイオマーカーを測定することで早期発見できる とも言われています。

H.F