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LR-PRP療法(多血小板血漿療法)
24年12月05日
PRP(Platelet Rich Plasma)(多血小板血漿)とは濃い濃度の血小板を含む血漿であり、高い組織再生能力を持つことから組織再生を目的に使用されます。創傷治癒促進、骨折癒合促進などに適応されており、当院でも実施しています。近年さらに多くの疾患への応用が試みられており、関節炎での疼痛緩和や馬への適用も始まっているようです。スポーツ選手の靭帯損傷に対する治療法として聞いたことがある方も多いと思います。
血小板は種々の成長因子を含有しています。代表的なものはVEGF(血管内皮細胞増殖因子)、TGF-β(トランスフォーミング成長因子β)、IGF(インスリン様成長因子)などです。PRP作製の際に特殊な調整を行い、バフィーコート(白血球・血小板を含む層)を回収することでLR-PRP(Leucocyte rich PRP)を得ることができます。これを活性化し、徐放剤と組み合わせることで組織再生に必要な成分を留まらせることができ、長時間作用させることができるようになりました。手技は今までのPRPに比べるとやや煩雑で時間もかかりますが、その分より高い効果を得られると実感しており、既存の治療法に組合わせて治療することで相乗効果をもたらすと考えています。
T.S.