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ネコちゃんのうんちに虫が...!!
24年07月05日
愛する家族であるネコちゃんを脅かす病原体は細菌やウイルスだけではありません。寄生虫もまた飼い主様が注意してあげなければならない病原体の1つです。
今回は数ある寄生虫のなかでも「マンソン裂頭条虫」と呼ばれる寄生虫を紹介します。
マンソン裂頭条虫はいわゆる「サナダムシ」と呼ばれる寄生虫の仲間で、成虫は1~2メートルほどの白くてやや幅広い、まるできしめんのような見た目をしています。マンソン裂頭条虫は主に誤ってカエルを食べてしまったネコちゃんの小腸に感染します。
この寄生虫に感染した場合、実は激しい症状を示さないこともあり、飼い主様がネコちゃんのうんちの中に出てきた虫体を発見して動物病院に連れてこられる例も多いです。ただ寄生虫の虫体が非常に大きいため、小腸での栄養の吸収を邪魔して痩せてしまったり、なかなか治らない下痢を引き起こしたりすることがあります。
また、同じくカエルを食べることで感染する「壺形吸虫」と呼ばれる寄生虫に同時感染してしまうケースもあり、このケースではより頑固な下痢や栄養障害を引き起こします。
マンソン裂頭条虫はネコちゃんのうんちの中に含まれる虫卵を顕微鏡で探すか、うんちと一緒に出てきてしまった虫体を確認することで診断します。なので、もしうんちの中にきしめんのようなものが混じっていたら、うんちを持ってきていただけるとスムーズに診断することができます。
治療方法としては、プラジカンテルという駆虫薬を使って虫下しを行います。また、下痢による脱水がみられる場合は水分を補充するための補液を行うこともあります。
この寄生虫の感染の予防法は意外と単純です。というのも、外でカエルを捕まえて食べてしまったと思われるネコちゃんの感染例が多いため、ネコちゃんを外に出さず室内飼育するだけでも感染予防になるのです。ネコちゃんの屋内飼育は寄生虫に限らず、交通事故や野良猫とのけんかなどのリスクもなくすことができるので、極力ネコちゃんは外に出さないように飼育しましょう。
もしペットのうんちの中に変わったものが混じっていたら、お気軽に動物病院までご相談ください。
SS