南が丘動物通信

2月28日 葉月会 循環器学シリーズセミナー 19年02月28日

今回は葉月会主催の循環器学シリーズセミナー「心疾患患者の胸部X線、心臓と肺の見方」日本大学の菅野信之先生のセミナーに参加してきました

1月31の超音波のセミナーに引き続いて今回はレントゲンでの心臓の評価の仕方を詳しく教えていただきました。胸部レントゲンは心エコーを撮るよりも必要な技術は少なく、どの病院にも必ずある装置なので、胸部レントゲンから読み取れる情報を的確に理解できれば、心臓の状態を理解できる有用なツールです。最近では心臓の評価は心エコーが主流ですが、レントゲンでは心臓が大きくなっているのが一目でわかったり、心臓だけでなくその周囲の血管や肺の評価もできるので、かなり重要な情報が詰まっています。

先天性の心疾患はレントゲンでも判別できる場合が多く、今回は各疾患における特徴的なレントゲン所見を詳しく教えていただきました。

肺高血圧症では肺動脈が拡大してきます。その評価方法は第九肋骨の径と比較するというもので、肺動脈の径が第九肋骨より、1.22倍以上に大きいと拡大しており、肺高血圧などの疾患があるという診断が可能です。この評価方法はレントゲンならではのもので、心エコーを行う前にレントゲンの所見をきちんと理解できていれば、心エコーを行う際にも、どこを重点的に調べるべきかわかるので、レントゲンでの胸部の評価は診断を迅速にするツールとしてとても有用だと思い、理解を深めていこうと思いました。

Y.N