南が丘動物通信

1月31日葉月会 循環器学セミナー 「心エコー図検査 基礎と応用」 19年01月31日

今回は葉月会主催の循環器学セミナー「心エコー図検査 基礎と応用」日本大学 菅野 信之先生のセミナーに参加してきました。

心臓の超音波検査(以下 心エコー)は生体に大きな危害を加えることなく、かつリアルタイムな情報を瞬時に得て、なお分析することができる有用な診断ツールです。

今回は、これから心エコーを始める人のために解剖やプローブの当て方などの基礎知識を教えていただきました。

心エコー検査で特に大事となってくるのは、心臓を4つの部屋に分類したうちの「左心房」と呼ばれる部屋の評価です。

多くの症例において左心房拡大が認められ、これは心疾患の予後として十分に評価されます。

評価の方法は左心房の大きさ(LA)と大動脈の大きさ(Ao)の比率で判定することができます。(LA/Ao>1.6で心房拡大)

この左房拡大を起こす疾患は以下のように様々であり、一概に診断することは難しいため、鑑別診断として心エコーを積極的に用いることは今後の治療方針を定める上においても有用だと思いました。

H.F

先天性:心房中隔欠損、心室中隔欠損、動脈管開存症、僧帽弁異形成

後天性:心筋症(HCMなど)、僧帽弁狭窄・閉鎖不全症、

不整脈:洞停止、房室ブロック、心房細動 etc.