南が丘動物通信

1月16, 17日JAHA 第155回国際セミナー 神経病学 17年01月17日

155回国際セミナー 神経病学 よくある状況をより良く乗り越える

金園晨一先生 どうぶつの総合病院 米国獣医神経病専門医

 今回のJAHA国際セミナーは日本人で唯一の米国神経病専門医の資格を有する金園先生のセミナーでした。神経病は遭遇する機会も多いのですが、ほかの疾病を診る能力とはまた別の、神経病特有の診断方法も多く、それらをひとつひとつ丁寧に解説していただきました。先生の神経病の症例数はとても多く、症例の画像や動画も多く理解しやすい内容になっていました。

 神経学的検査は神経病の診断においてはとても基本的でありますがとても重要で、どこに病変があるのかを知ることができます。痙攣の重責発作の際の薬剤の使用法、発作時の神経原性ショック、脳圧の生理学と脳圧上昇の管理、脳腫瘍についてが特に印象的でした。また頭部外傷の際にグラスゴー・コーマスケールを利用することで現在の障害の程度がわかるだけでなく、予後の判定にも使用できるために今後利用していきたいと思いました。

T.S.