南が丘動物通信

唾液腺粘液瘤 14年06月15日

先日、12歳齢のヨークシャーテリアの頸部に発生した唾液腺粘液瘤を摘出いたしました。

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唾液腺粘液瘤とは損害を受けた唾液腺や導管から漏れた唾液が蓄積し、肉芽組織によって取り囲まれる状態をいいます。唾液腺の損傷の原因として外傷や異物、唾石が確認されるときがあります。発生部位は唾液腺組織の分布に依存し、頸部、舌下部、眼窩腹側などに発生します。これらの場所に波動感のある腫瘤として発見されることが多く、舌下の粘液瘤では口腔内の出血や摂食障害を呈することもあります。治療は罹患した唾液腺および導管の切除であり、完全に摘出できれば良好な予後が期待できます。
H.B.