南が丘動物通信

局所温熱療法 13年01月22日

写真は口腔内腫瘍に局所温熱療法を実施した犬の1例です。
温熱療法とは腫瘍細胞が正常細胞に比べて熱に弱いという性質を利用した治療法です。45℃以上の温熱を人為的に患部に加えることにより、腫瘍細胞のアポトーシスを誘発させます。
医学領域では、放射線療法や化学療法の治療効果を高めるために併用され、脳腫瘍、食道がん、乳がん、大腸がん、軟部組織腫瘍などで実施されています。
獣医領域では、体表および口腔内、鼻腔内など発生した腫瘍に対して縮小効果や止血効果が期待できる新たな緩和的治療法として近年注目されています。