南が丘動物通信

喉頭麻痺 10年08月03日

喉頭麻痺は喉頭の動きが上手く動かなくなり、上部気道が閉塞する病気で、中年齢から高齢の犬に多い疾患です。好発犬種として、ラブラドール・レトリーバーやアイリッシュ・セッターなどの大型犬があげられます。病因としては、原因不明なことが多いですが、神経疾患や自己免疫疾患、内分泌疾患や腫瘍などが背景にあるものもあります。
症状としては乾いた咳、声の変化、呼吸時の雑音などがみとめられ、徐々に進行していくものですが、興奮、ストレス、環境等によって急性の呼吸困難をひきおこします。チアノーゼなどを引き起こし、死にいたることもあります。呼吸困難時の迅速な気道閉塞の解除が必要であり、それに引き続いて状態の安定化が重要です。
治療として、外科的な処置が有効です。軽度の場合には、環境の改善および安静の上、コルチコステロイド療法で管理できることもあります。