南が丘動物通信

犬の指間膿瘍(膿皮症・フルンケル症) 10年07月04日

指間膿瘍は細菌性皮膚炎であり、寄生虫、アレルギー、真菌症、刺激性物質、腫瘍、代謝性疾患、神経性疾患および自己免疫性疾患によってひきおこされることもあります。様々な程度の痒み・疼痛・腫脹・紅斑および色素沈着がおこります。丘疹・膿疱・結節・瘻管・潰瘍がそんざいすることもあります。
通常、アレルギー・毛包虫症・甲状腺機能低下症・副腎皮質機能亢進症に続発しておきることがあります。
歩行の際に毛包内に毛が逆に入り込みそれがもとで炎症をおこしたり、ノギなどのような植物、異物がはいりこみ炎症がおこっていることもあります。慢性的に継続する場合や再発を繰り返す場合は、血液検査、尿検査、細菌培養および感受性試験、細胞診、組織検査、試験的切開などをおこない基礎的な原因をあきらかにして治療する必要性があります。指間線維症や化膿性肉芽種をひきおこすこともあり、症例によっては手術がひつようになります。一般的な症例は3~6週間における抗生物質療法やステロイド療法により治癒するものがふつうですが、アレルギーなど体質が関与していることが多く再発しやすいと考えられています。