南が丘動物通信

歯周病 09年06月26日

犬ではむし歯(齲蝕症)の発生はきわめて少ないが、歯を支える歯周組織の病気(歯周病)はヒトと同じかそれ以上に多くみられます。その中でも歯肉炎は非常に多く、主な原因は歯の表面に付着した歯垢(プラーク)によるものです。歯垢は食べ物のかすと細菌のかたまりで、歯垢を放置しておくと唾液中のカルシウムが沈着して硬い歯石となって歯ブラシでは除去できなくなります。また、歯石や歯肉炎を放置しておくと炎症が進行し、歯がぐらぐらになって抜け落ちてしまいます。
初期の治療では歯垢や歯石の除去や薬物投与によって改善されますが、進行したものでは外科的な処置が必要となることもあります。治療によって歯石を除去した後は、再び歯石が付着しないように、歯ブラシなどで歯を磨く事が必要となります。子犬の時から歯ブラシで歯を磨く習慣をつけることが歯周病の予防には重要となります。