南が丘動物通信

11月22日 志学会セミナー 12年11月23日

今回は、各病院における「困った症例」について症例検討を行いました。今回の発表で最も印象に残ったのは、PDSで縫合糸反応肉腫が起こった症例についてでした。通常、PDSでは縫合糸反応肉腫は起こりにくいとされていますが、やはり一部の個体では起こってしまう可能性があることを再認識できました。

11月19日 iveat腹部超音波実習 12年11月20日

iveat 宮林孝仁先生

第一回の今回は、エコーの基本概念の講義に加え、肝臓、脾臓、腎臓、副腎、膀胱など腹部全体のスクリーニング検査の手技を実習しました。超音波検査は、腹部臓器の形態的評価に非常にすぐれているので、今後も各臓器の詳細な描出法について学んでいきたいと思います。

11月16~18日 第33回動物臨床医学会年次大会 12年11月18日

11月16~18日に大阪で行われた第33回動物臨床医学会年次大会に参加しました。専門家の先生方の多岐にわたる講演をいくつか拝聴させていただき、最新の知見と見解を得ることができました。一年に一度の休診日でご迷惑をおかけしましたが、これからの診療に活かしていこうと思います。

11月10日葉月会腫瘍学セミナー 12年11月10日

11月10日葉月会セミナー
膀胱癌の診断と治療
  廉澤 剛先生 酪農学園大学 獣医学部 伴侶動物医療 教授

今回のセミナーは、膀胱癌についてがテーマでした。膀胱癌は、犬の膀胱癌の2%で生じる疾患で、シェルティーや、ビーグル、ウェスティーといった、好発犬種が知られています。膀胱癌は移行上皮癌といった悪性の腫瘍が多いのですが、診断は、必ずしも分かる検査はなく、排尿した尿から分かる可能性は30%で、カテーテルをいれた検査でも、77%、バイオプシーでも、91%の診断率になります。また、移行上皮癌の状態によって予後ま様々です。膀胱腫瘍は、根治が難しく、1年生存率は16%という報告が有ります。膀胱から尿を外に出す出口の部位で腫瘍が起こることが多く、その結果、排尿したくても、出しにくい排尿障害が起こります。出血は、その時によって変化します。膀胱癌の治療は内科的治療と、外科的治療があります。内科的治療は、抗癌剤であったりピロキシカムといわれるNSAIDの内服薬があります。また膀胱を全摘出する治療法をあります。膀胱の全摘出は、排尿出来ないつらい状態をなくすことが出来る治療ではありますが、尿が常に出続ける状態になりますので、飼い主様への十分なインフォームド・コンセントが必要だと感じました。

11月5日葉月会・眼科学セミナー 12年11月06日

獣医眼科学セミナーVol.1辻田裕規先生
アメリカ獣医眼科専門プログラム修了認定医の辻田先生のシリーズセミナーの1回目です。
今回の眼科学セミナーのテーマは角膜潰瘍でした。
角膜の解剖から確認していただいたので、潰瘍の深度による症状の違いを理論的に理解することができました。また、治療法も内科・外科の両方をとても詳しく説明していただきました。
日々の診療でもよく遭遇する角膜潰瘍という疾患について徹底的にご講義いただき、大変充実した2時間でした。