南が丘動物通信

2月26日 葉月会皮膚科セミナー 11年02月26日

猫の皮膚疾患
東京農工大学農学部獣医内科学研究室
岩崎利郎先生

猫の皮膚疾患は犬に比べると割合少なく、しかもその特徴も犬とは異なるために、犬同様の考え方をしていては正しい診断はできません。犬と異なり単純な細菌性皮膚病は少なく、またアトピー性皮膚炎は若齢以外でも初発で発症します。今回のセミナーでは猫のアレルギー、多形紅斑などあまり多くない症例について、特に犬とどこが違うのか、薬用量など、経過をおって講義していただきました。猫の皮膚疾患について理解を深めることができました。

2月18日志学会セミナー 副腎皮質機能亢進症の維持療法 11年02月19日

緑ヶ丘動物病院  金澤 稔郎 先生

副腎皮質機能亢進症の治療についての講義を受けました。
当院でも、非常にたくさんの症例がいます。
その中で、副腎皮質機能亢進症の原因や費用的な面も含めて考慮し、コントロールしていく内服薬を調節していく必要があります。
コントロールが難しい症例の紹介もあり、今後の診療に活かしていこうと思いました。

2月17日 葉月会組織細胞学セミナー 11年02月17日

細胞診各論
アイデックスラボラトリー 平田 雅彦 先生

今回は細胞診各論の1回目でありました。今回は乳腺腫瘍でした。犬乳腺腫瘍の発生率は各国で異なり、避妊手術を早期にしていることが多い国かどうかで異なっていると考えられます。猫でも3番目に多い腫瘍です。やはり、猫でも早期に避妊手術をしているかで発生率が異なります。今回は犬、猫での乳腺腫瘍の細胞診の見え方とどのように増殖するかを学びました。また、猫には、犬と異なり、若齢猫で、線維腺腫様過形成といった、特殊な非腫瘍変化もあり、避妊手術で、退縮することもある過形成を学びました。また後半では、それぞれの実際の症例の乳腺腫瘍の写真と、細胞診の見え方を学びました。

2月10日 インターベット循環器病セミナー 11年02月11日

犬の心不全のあたらしいガイドラインと治療戦略
日本大学 生物資源科学部 獣医学科 内科学研究室
上地 正実 教授
 
犬の心臓弁膜症は、心臓の弁の機能が低下し血液を全身に送り出す際に逆流が生じてしまう病気で、高齢犬でもっともよくみられる疾患のひとつです。以前はNYHA分類やISACHC分類といったヒトの弁膜症の分類を参考にステージ分類をおこなっておりましたが、近年これらの分類を参考に犬の心臓弁膜症の新しい分類方式が生まれ、より客観的な重症度判定に利用されています。今回のセミナーではこの新しい分類方式を基にした治療指針、内服薬の選択などを多数の症例を交えて講演していただきました。