南が丘動物通信

イタリアの猫はパスタがお好き? 19年04月15日

先日、NHKの番組でなぜ猫ちゃんは魚が好きか? というテーマが取り上げられました。その問いに対する解答は「日本人が魚が好きだから」というものでした。日本人が魚を好きで、猫にも与えていたので、猫が魚を好むイメージが勝手についた、というストーリーです。さらに、イタリアの猫はパスタが好きで、メキシコの猫はトウモロコシが好き、と紹介していました。イタリアの猫をインターネットで検索すると確かに、パスタをおいしそうにすすっている写真がたくさんみられます。

番組で猫の好みは離乳後12週間で決まると紹介されていましたが、確かに猫は小さいときに食べ慣れたものしか食べてくれない偏食性の高い生き物です。小さいときから余ったパスタをよく食べているので、パスタをよく食べるようになるということですね。

当院では、若い猫ちゃんを連れてきてもらった方には必ずお願いしていることがあります。猫ちゃんが小さいうちはドライフードのみでなく、缶詰をときどき与えて頂きたいということですね。

ドライフードは栄養バランスが取れた食事ですが、猫ちゃんによっては、尿石症などに罹り、ウェットフードへの変更をすすめる場合があります。そのときにいままで食べたことのないウェットフードを食べさせるのはなかなか難しいことです。将来どんな病気になるかはわかりません。小さい時からいろんなフードに食べ慣れておくのが一番ですね。

ちなみに、猫ちゃんの味覚に関して、私たちと異なることは他にもあります。甘みを感じることができないことですね。これは甘味受容体の遺伝子に偽遺伝子が含まれており、甘味に対する応答が不可能となっているためだと報告されています。甘いものを食べたがる猫ちゃんは、その食感や含まれている脂肪を好んで食べているのでしょう、と考えられています

M.K

寝たきりにならないために 19年04月10日

犬猫も人同様、高齢になっても若々しい子と、そこまで高齢ではないのにも関わらず、体力がなく見た目も「お年寄り」という子がいます。違いが出る理由は様々ですが、やはり、適切な栄養を取り、適切な運動を行っていることは重要になってきます。

高齢になってくると身体機能に多くの変化が現れるようになり、老犬では約80%が後ろ足から弱ってくると言われています。骨、筋肉、関節などから成り立っている運動器が衰え、少しずつ動かさなくなり、活動性が低下すると最終的には介護が必要な寝たきりの状態まで進行してしまいます。

加齢により活動性が低下することは正常な変化ではありますが、活動性低下をそのままにしておくと寝たきりになってしまうまであっという間です。寝たきりを防ぐには適度に運動を続けることが唯一の予防法です。高齢動物の運動療法では、ゆっくりとした散歩や起立しているだけといった、インパクトの少ない運動をできるだけ頻回に定期的に行うことが安全で確実な体力維持につながってきます。現時点で何分くらい歩き続けられるのか、起立していられるのかを測定し、1週間単位で時間を延長していくことが良いとされています。犬の場合、食事の間立たせていることが家庭内で最も行いやすい起立維持の訓練になってきます。立ちながら食べやすくするため食器の高さを調整し、食べている間しっかりと自分を支えられるように調整すると良いでしょう。

身体を支える筋力を維持するとともに、筋肉の柔軟性も維持する必要があるためストレッチも重要です。関節周囲の筋肉をマッサージしたり、関節周囲の軟部組織を柔軟にすることで関節の可動域を改善することができ、けがもせずに済むようになります。

さらに活動性を高め、持久力をつけるには自重を使い、動きを伴った筋トレが有効です。その場で「おすわり→立て→待て」を繰り返す。いわゆるスクワットは後肢の筋力をあげるのに非常に効果が高いと言われています。スクワットでは股関節を進展させることもなく、股関節の変形性関節症を患っていても痛みを伴いません。大腿四頭筋、ハムストリングを中心に鍛えることができるため、排泄時の中腰姿勢を維持するためにも重要です。

寝ている動物をみて「歳をとったから寝ているな」、「起こしたらかわいそう」という言葉をよく耳にします。体調が悪くて寝ているのか、することがないから寝ている生活になって、体力が低下しているのかしっかり見極め、暇で寝ているようであれば一緒に遊ぶ時間を作ってあげるだけでも活力は戻ります。若いころのように活発な遊びではなく、短時間かもしれないが、楽しくすごすことで健康維持ができるのです。

ぜひ普段の食事の時間でもできる起立維持の訓練やストレッチ、スクワットを組み合わせることで飼っているワンちゃんの健康寿命を延ばして、できるだけ寝たきりにならないように予防していきましょう

Y.N.

セキセイインコのメガバクテリア症(AGY症) 19年04月05日

AGY(Avian Gastric Yeast)は、セキセイインコに多く見られる胃腸疾患です。

AGYは真菌の一種で、最近までメガバクテリアと呼ばれていました。

慢性型では食欲不振や嘔吐、下痢が主な症状で、徐々に体重が減少していきます。

急性型では突然死もありうる恐ろしい疾患です。

雛の時に吐き戻しによって餌をもらったり、糞便に含まれるAGYを経口摂取することで感染するため感染源は親鳥であることが多く、非常に多くのセキセイインコが感染していると考えられています。

健康な鳥は、免疫力が高いため発症しませんが、ストレスや他の疾患で体力が落ちた際に発症してしまうことがあります。

診断は、検便によってAGYを検出することによって行います。

治療は体力維持のための栄養補給と抗真菌剤の投与です。

セキセイインコは、体重が25gを下回ると危ないと言われています。

毎日体重を測り、消化器症状が見られたら病院に連れて行ってあげてくださいね。