南が丘動物通信

食欲の秋 17年08月27日

もうすぐ9月になりますね。9月といえば食欲の秋と言った謳い文句がありますね。わんちゃんねこちゃんも食欲がより一層増すような気がします。

今回はそんな彼らが食べてはいけない食べ物の中でアボカドについて紹介したいと思います。

アボカドと言っても種類は豊富で世界中で1000種類以上あり、国によって流通しているアボカドが異なります。

日本で多く販売されているアボカドの品種はHassというグアテマラ系のアボカドであり、この種はぺルシンと呼ばれる殺菌作用を持つ毒素が他のものと比べて特に豊富に含まれており、人間には無害だが犬には有毒であり、消化器症状(嘔吐、下痢)引き起こします。

また、アボカドの樹液は天然ゴムと成分が一緒なため、ラテックスアレルギーを起こす可能性があります。ラテックスアレルギーとは、皮膚と天然ゴム中のラテックス蛋白質との接触により、痒みや赤み、じんましん様症状を伴うとされていますが、まれにアナフィラキシーショックを引き起こす場合があります。アナフィラキシーショックは急な血圧低下や意識障害などを起こし、最悪死に至る場合があるとされてます。

今回はここまでですが、わんちゃんねこちゃんが食べると危険なものは山ほどありますので、迂闊に与えることは避けましょう。

H.F

家庭での歯みがきに慣れよう 17年08月20日

 日常診療の中で目にする機会が最も多い疾患のひとつは歯周病です。口臭や歯石の付着を気にされて来院される方も多く、全身麻酔下でのスケーリングを行い、抜歯の必要のあったわんちゃんも少なくありません。

 しかし、院内で歯の処置をさせてもらっても、おうちでのオーラルケアが十分でないと、すぐに処置前の状態に戻ってしまうこともあります。ですが・・・なかなかおうちでの歯みがきが難しい!というわんちゃんも多いのではないでしょうか。

 小動物臨床総合誌「j-vet」の8月号で特集されていた、おうちでの歯みがきを慣れてもらう方法について紹介させていただきます。

 まず、初めの第一歩は口腔内を触られるのに慣れることです。

 リラックスしているときに、指でマズル周囲や口唇を触って、受け入れられればすぐにご褒美を挙げてもらい「口の周囲に触られる=よいことがある」という条件づけを行ってもらいます。わんちゃんによってはこの段階に1-2ヵ月かけてもよいそうです。

次の段階では、ガーゼなどを指に巻き、水などで濡らして口の中を触る事に慣れてもらいます。短時間でご褒美をあげて、できるだけ嫌悪感を抱かせないようにします。このときガーゼを缶詰の汁などにして、口の中を触られるとおいしい味がする、と条件づけを行うことも有効です。(ガーゼを食べてしまわないように注意!)

 そして、ガーゼを使った方法にも慣れた後、やっと歯ブラシの登場です。

歯ブラシに好きな缶詰のごはんを付けて与えたりして、歯ブラシに対する嫌悪感をなくしていきます。ヒトとは違って、歯みがき後におやつをあげるのもよいでしょう。とにかく継続できるように、慣れさせてあげるのが重要です。

 ブラッシングの理想は1日1回以上を毎日と報告されています。口の中を触ることはなかなか難しいですが、快適な生活を送れるようケアしてあげたい部分です。

M.K

                     

幽門狭窄 17年08月06日

これは幽門部の粘膜や筋層の肥厚によって胃の内容物が排泄されなくなる疾病です。筋層が肥厚する良性幽門筋肥大と粘膜が肥厚する胃前庭粘膜過形成に分けられます。前者は先天的で短頭種、シャム猫に多く、後者は中~高齢の小型犬種に多くみられます。

頻回の嘔吐、体重減少がみられますが、そのほかの点において健康なことが多く、原因の特定が難しいことがあります。また程度によって低クロル血症、低カリウム血症、アルカローシス、腎前性高窒素血症が起き、嘔吐が重なれば食道炎、巨大食道などを起こします。

原因は今のところ不明ですがガストリンの過剰産生によって胃の平滑筋や粘膜の過形成が起こっているのではないかという報告があります。

この疾病は外科的矯正で良好な予後を得られる可能性が高いです。

先日猫ちゃんでこのような症例があり、現在術後経過を見ていますが元気になってくれることを期待しています。K.Y