南が丘動物通信

第三眼瞼腺突出 10年09月28日

第三眼瞼は内眼角に存在する瞼で、T字状の軟骨で形状をなしています。正常な第三眼瞼腺は、結合組織によって周囲に付着しています。腺が腫脹し、膜から逸脱した状態のことをチェリーアイといい、炎症を伴います。また、二次的に流涙、結膜炎が生じてきます。原因としては結合組織帯の欠損(遺伝的)や外傷などが考えられます。いったん元に戻ったとしても、基本的に外科手術で整復しない限り何度も逸脱する疾患です。腺の除去は涙量がらるリスクがあるのですすめられません。

肛門嚢アポクリン腺癌 10年09月14日

肛門嚢アポクリン腺癌は一般的に肛門嚢の周辺における深部の硬い腫瘍としてみられます。老齢のイングリッシュ・コッカー・スパニエル、スプリンガー・スパニエル、ダックスフント、アラスカン・マラミュート、ジャーマンシェパードで好発傾向があります。
腫瘍が大きくなるにつれ、腫瘍が直腸を圧迫し便秘を起こすことがあります。また、この腫瘍の中には血中のカルシウム濃度の異常な上昇に関連するものがあり、血中カルシウム濃度の上昇は、食欲低下、体重減少、多飲多尿を引き起こします。
この腫瘍は局所のリンパ節や他の臓器に転移することもあります。ほとんどの場合、外科手術では腫瘍とその周りの組織に加えて、所属リンパ節の切除が必要になります。また、化学療法と放射線治療も行われることもあります。治癒率は腫瘍の大きさに大きく関与しますので、早期診断、早期治療が望まれる腫瘍です。

ヒグローマ(滑液嚢水種) 10年09月04日

ヒグローマ(ハイグローマ)は特にグレートピレニ-ズ・セントバーナード・バーニーズマウンテンドッグなどのような大型犬において骨の飛び出している部分や圧力のかかる部位に発生します。足の関節、特に肘の発生がおおく、寝転ぶときにゴンとぶつけることにより、液体に満たされた袋ができます。内科的治療では、なかなか治癒しにくい病気です。長期間続くと重度の炎症がおこり、潰瘍、感染、膿瘍、炎症組織の蓄積、糜爛をともなうことがあります。初期には液体を抜き内服薬、圧迫包帯と柔らかなマットを敷くことで治癒することもありますが、継続するようであれば、外科的にドレーンを留置しパッドを当て圧迫包帯を行うことにより早期に治癒させることが重要になります。重度の潰瘍や増殖をおこすと大変な外科手術、皮膚移植などが必要になることもあり、長引かせない治療を早期に行う事が望まれております。大型犬で若年の皮膚が柔らかい時期に多発しやすいためやわらかい敷物をしくなど注意をしてあげてください。