スタッフによる診療コラム

2月27日 葉月会セミナー

10年02月28日

症例検討会
酪農学園大学 廉澤 剛教授

今回は、
原因不明の鼻汁過多症・副腎腫瘍・腎嚢胞
など、多くのテーマについてご講義いただきました。
普段目にすることが決して多くない症例ですが、こういったお話を拝聴する事で
実際に当たった際に、迅速な判断ができると思います。

前立腺肥大

10年02月23日

前立腺は、雄犬の生殖器の1つで、直腸のすぐ下方に位置し、尿道を取り囲むように存在しています。加齢と共に、精巣からのホルモンのアンバランスによって、肥大することが多いです。これとは別に、前立腺腫瘍で前立腺が大きくなることもありますが、比較的多くはありません。
人では、前立腺は尿道の方に向かって大きくなることが多く、排尿困難を起こすことが多いですが、犬の場合、外側に大きくなります。そのため、直腸を圧迫して排便困難が出てくることがありますが、肥大していても症状が出ないこともあります。血尿が認められることで分かることもあります。
排便障害が続いたり、性ホルモンの分泌異常があると、会陰部の組織が弱くなり、会陰ヘルニアを起こすことがあります。
治療としてはホルモン剤の投与などもありますが、去勢手術が有効です。排尿困難が重篤な場合などには前立腺を摘出しなければならないこともあります。早い時期に去勢を行った犬では通常肥大は起こらないと言われているので、若いうちの去勢が薦められます。

2月20日 葉月会セミナー

10年02月20日

犬の細菌性皮膚炎
東京農工大学 農学部 獣医内科学教室 教授
岩崎 利郎 先生

今回は犬の細菌性皮膚炎について学びました。犬は、ヒトよりも細菌感染性皮膚炎が多く、その理由は分かっていません。犬の皮膚の厚みが、ヒトよりも薄くまた若干アルカリ側に傾いているのが原因の可能性があります。
細菌性皮膚炎は、表面性、表在性、深部膿皮症に分類され、今回は、それぞれを系統立てて講義をうけました。またジャーマンシェパードの深部膿皮症といった、珍しい症例も学ぶことができました。

2月19日 志学会月例会

10年02月20日

志学会月例会
藤井寺動物病院 是枝先生

今回は、是枝先生が専門とする細胞診の心得と、関節疾患について教わりました。
細胞診を適切な時期と適切な方法できちんと採取することで、重要な診断材料になることを教わりました。
また、関節の整形学的な疾患と関節の腫瘍などの疾患とを鑑別することは困難な場合がありますが、そのような難しい症例も多数紹介してくださったので、これを反映し、触診、レントゲンなどからきちんとした情報を最大限活かせるようにしたいです。

2月18日 葉月会セミナー

10年02月19日

肝疾患における血液化学検査と細胞診
アイデックスラボラトリーズ 平田雅彦先生

 今回は、肝疾患の際に評価する血液生化学検査の項目にしぼって、生理学、生化学的性状などの基礎的なお話から臨床における応用的なお話まで幅広く講義していただきました。特に同じ項目についても犬と猫では評価の仕方が違うことを再認識できました。

うさぎの斜頚

10年02月16日

うさぎの斜頚は日常的に見られる疾患です。
飼い主様が挙げられる主訴としては「首が傾いている」や「まっすぐ歩けない」
などが主となります。
90℃以上の捻転を起こす酷い症例もあり、見た目に非常に辛いものです。
原因としては、原虫(エンセファリトゾーン)のせいではないか、あるいは外耳炎から波及した内耳炎(細菌性)のせいではないか、また脳の炎症のせいではないか、などが良く挙げられますが
研究不足のため、今尚、ハッキリとした解釈が得られていません。

治療としては、上記それぞれの原因(と思われているもの)に対し行われます。
経過については様々で、早いものも遅いものもあります。
一般的には非常に早期に発見・治療開始が可能であった症例は予後も良く、
逆に時間の経ってしまった症例は予後が良くない事が多いので
やはり、普段からこの疾患について認識を持ち、なるべく早くお連れ頂く事が重要かと思われます。

2月4日 葉月会セミナー

10年02月04日

前十字靭帯断裂
ファーブル動物医療センター 山口力先生

 犬の前十字靭帯断裂の診断および治療について講演していただきました。前十字靭帯断裂は触診により診断できることもありますが、部分断裂など触診では明らかな異常が認められないことも多くあります。その際、レントゲン検査、血液検査、関節液の細胞診など、総合的に診断します。また、近年では関節鏡も利用できるようになり、前十字靭帯断裂の診断には非常に有用であると感じました。
 前十字靭帯断裂の治療としては、外科的整復が第一となります。比較的新しい治療法であるTTAの原理からその手術方法まで講演していただき、非常に興味深く聞かせていただきました。

犬の皮膚組織球腫

10年02月02日

犬の皮膚組織球腫は若齢犬(3歳以下)で多くみられる良性腫瘍です。この腫瘍は皮膚の抗原提示樹状細胞であるランゲルハンス細胞の増殖によっておこります。肉眼的には特徴的な赤色無毛ドーム状の皮膚腫瘍が頭部、四肢にでき、年齢や部位、腫瘍の形態、細胞診によって総合的に診断します。この腫瘍の多くは最大サイズに到達後4~6週間で自然に消失します。しかし、消失しないケースもありますので、その際には外科的切除が必要となります。
このような良性腫瘍でも見た目だけでは判断ができません。良性腫瘍と思ってそのままにしておいたら、気付いた時には手遅れになっていた、なんて話もよくある話です。皮膚に腫瘍を発見したら、総合的な診断が必要となりますので、小さいうちに獣医師に相談することをお勧めします。

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