南が丘動物通信

シャンプー療法 09年09月21日

犬の皮膚病の原因は様々で、治療法もそれぞれに異なります。
しかし、多くの犬はその強い痒みから自分で皮膚を傷つけてしまい、
1次2次によらず、細菌や真菌の感染を起こしている事がほとんどです。
その場合は、抗生物質を使用する事になりますが、
併用療法として多くはシャンプー療法も適応となります。
単純なイメージですが、お腹の中で吸収されてジワジワ効いてくる内服薬よりも、
ダイレクトに患部で仕事をするシャンプーの方が、効果が高いように思えます。

効果的なシャンプーの方法として、最近、皮膚の専門の先生は
「シャンプーは、①悪いところから②低温のお湯で③全身に行き渡ったら5~10分置く」
ようにと仰っています。

とはいえ、大きな犬だと、シャンプーにかかる手間は非常に大きくかかります。
寒い季節や、持病を抱えている犬だと、シャンプーそのものが負担となる可能性もあります。

やはり、病変に気づかれたなら、掻き壊してしまう前に
なるべく早くご来院頂き、サッと治してしまう
というのが犬にとっては最も楽な方法と思われます。

胃拡張-捻転症候群 09年09月14日

 犬の胃捻転は突然発症し、胃がねじれることによりショック状態に陥り、放置すると数時間で死亡してしまう恐ろしい病気です。胃捻転は、脾臓と胃へ分布する血管とともに胃全体がねじれるため、胃の入り口である噴門と出口である幽門が閉塞し、時間とともに胃内はガスと胃液が充満して異常に膨満します。そのため、嘔吐の姿勢をとっても吐物が出ない状態が続き、努力性呼吸、チアノーゼを起こし、脈圧が低下するなどショック症状を起こします。そのまま治療せずに放置すると数時間で死亡します。
 この病気はグレート・デン、ボクサー、ジャーマン・シェパード・ドッグ、セント・バーナード、ドーベルマンなどの大型犬に多く、遺伝的要因も考えられています。また、一日一回食の犬や、食事を勢いよく食べる犬に多い傾向があります。
 出来るだけ早い治療が必要な疾患のため、以上の様な症状に気付かれた際には早急にご来院ください。

ネコの下部尿路疾患(FLUTD) 09年09月06日

ネコの下部尿路疾患(FLUTD)とは、下部尿路(膀胱~尿道)が閉塞して排尿障害を起こした状態を表します。
FLUTDは、主に尿路結石や尿道栓子が尿道につまることで起こります。
尿路結石の種類としてはストルバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)、シュウ酸カルシウム、尿酸塩などがあります。現在のところ、日本で見られる結石はストルバイトとシュウ酸カルシウムがほとんどです。これら結石ができる要因として尿のpHが大きく関与しており、ストルバイトはアルカリ性で、シュウ酸カルシウムは酸性で形成されやすくなります。
尿道栓子は、尿路の細菌感染から炎症を起こしてはがれた上皮細胞や細菌そのもの、その他尿細管から分泌されるタンパク質などが核となり形成されます。
 初期症状としては、排尿困難、頻尿、血尿などが挙げられます。排尿の際に痛みを伴うため鳴くといった行動もよく見られます。そのまま状態が改善されないと、やがて食欲不振、嘔吐、脱水などを示しその後衰弱、虚脱して死に至ります。
 治療には、閉塞の解除を目的としたカテーテル挿入、脱水、閉塞後利尿、尿毒症の治療を目的とした輸液、ストルバイト結石が原因の場合には結石を溶解し、形成を抑える食事管理などが行われます。
 予防としては、常に水が飲める環境を作る、トイレを清潔に保つなどして排尿回数が減らないよう注意する事が大切です。また、肥満も結石形成の誘発因子の一つであるとされています。そして、一度尿石症になったネコは再発の可能性が高いため、予防的に療法食を続けることも重要です。
 夏が終わって気温が徐々に下がっていくこれからの季節、運動量や飲水量が減るために尿石症になりやすくなります。愛猫が頻繁にトイレに行く、トイレに行くが出ていない、などの症状が現れた場合は、すぐに病院までお越し下さい。