スタッフによる診療コラム

6月27日 葉月会セミナー

09年06月28日

臨床皮膚病学マニュアルセミナー
東京農工大学 農学部 獣医内科学教室 教授
岩崎 利郎 先生

今回は外耳炎をいかに管理すべきかについて、生理学的なメカニズムから、詳細にご解説頂きました。
普段からよく目にする病気ですが、細かい所まではまだまだ知らない事も多く、非常に興味深い内容でした。
診察頻度の多い病気だからこそ、ルーチンにせず注意深く観察する事が必要であると感じました。

歯周病

09年06月26日

犬ではむし歯(齲蝕症)の発生はきわめて少ないが、歯を支える歯周組織の病気(歯周病)はヒトと同じかそれ以上に多くみられます。その中でも歯肉炎は非常に多く、主な原因は歯の表面に付着した歯垢(プラーク)によるものです。歯垢は食べ物のかすと細菌のかたまりで、歯垢を放置しておくと唾液中のカルシウムが沈着して硬い歯石となって歯ブラシでは除去できなくなります。また、歯石や歯肉炎を放置しておくと炎症が進行し、歯がぐらぐらになって抜け落ちてしまいます。
初期の治療では歯垢や歯石の除去や薬物投与によって改善されますが、進行したものでは外科的な処置が必要となることもあります。治療によって歯石を除去した後は、再び歯石が付着しないように、歯ブラシなどで歯を磨く事が必要となります。子犬の時から歯ブラシで歯を磨く習慣をつけることが歯周病の予防には重要となります。

6月25日 iVEAT夜間セミナー

09年06月25日

腹部レントゲン読影の基礎
iVEAT 宮林孝仁 先生

今回のセミナーでは腹部レントゲン読影について講義していただきました。日々の診療において、腹部レントゲンを撮影する機会は多く、基本的な読影方法について多く教えていただき大変勉強になりました。日々の診療に活用してきたいと思います。

うさぎの臼歯不正咬合

09年06月22日

うさぎの臼歯不正咬合は比較的よく認められる疾患です。
この病気は、外見からは判りにくく、病院に連れてきて頂いた時点ですでに、
食欲不振に陥っている場合がほとんどです。
品種や性別によっても、なりやすさに違いはあるものの、やはり最も大きく影響しているのは食餌の内容であると考えられています。
ラビットフードや穀類・種子類を多く摂食しているウサギは危険性が高く、乾燥を主食とする事が推奨されます。また、ラビットフードはハードタイプのものより、柔らかく、粒が小さい方がよりよいとされています。
ウサギは非常に保守的な動物ですので、すでに食餌を変更、あるいは改善するのが難しいケースもあるかもしれません。
食欲不振から起こる2次的・3次的な病気を防ぐ為にも、ウサギの食欲には常に最深の注意を払う必要があります。

6月19日 志学会月例会

09年06月20日

なぜ今、腎臓学なのか?
エンジェル動物病院 宮本 賢治 先生

人と同様に犬や猫の伴侶動物においても高齢化が進んできています。高齢化が進むことにより増えてくる疾患としては心疾患や腫瘍性疾患などがあり、腎疾患もまたその一つです。
今回は腎疾患に関して、より正確に腎機能を評価する検査法や、日常使用することの多い薬剤が腎臓に及ぼす影響について講義していただきました。
アンギオテンシン変換酵素阻害薬や非ステロイド系抗炎症薬は日常診療で使用する機会が多く、非常に有用な薬剤ですが、そのどちらも腎臓に対して悪影響を及ぼす可能性があり腎疾患を持つ動物や高齢犬においては慎重に使用すべきです。これらの薬剤が腎臓に及ぼす影響について詳しく解説していただきました。

ノミ・マダニが及ぼす被害

09年06月18日

<ノミ>

刺された時のかゆみのほか、刺し傷からの細菌感染やノミを媒介した寄生虫なども存在します。また、吸血が繰り返された結果、アレルギー性皮膚炎をおこすことがあります。ノミアレルギー性皮膚炎は背中や尻尾の付け根周辺によくあらわれ、発疹・脱毛・痒みが認められます。その痒みから自分で体を噛んだり引っ掻いたりすることで傷が生じ、細菌感染がおこって悪化させることもあります。

<マダニ>

マダニの口にはこのような逆向きのとげがついていて、1度差し込むとなかなか抜けないようになっています。そのためマダニをむやみにとろうとすると、口の一部が皮膚の中に残ってしまい、皮膚炎の原因となってしまいます。

さらにマダニは、原虫、細菌、リケッチア、ウイルスなど多くの病原体を媒介します。なかでも、犬バベシア症は、感染した犬には貧血・食欲不振などの症状があらわれ、急性の場合はしに至ることもある恐ろしい病気です。

このようにノミ・マダニは吸血するだけではなく様々な病気をもたらします。

さらに、ノミ・マダニは動物たちだけではなく人間にも被害を及ぼします。

ノミ・マダニから動物たちを守るためには予防が大切です。

6月13、14日 JAHA年次大会

09年06月17日

消化器病学、循環器病学、整形外科学、神経病学、腫瘍学の各部門を得意とする先生方による講演が行われました。基礎的な内容から最新の知見に至るまでの非常に幅広い講演内容で、大変勉強になりました。

犬の僧帽弁閉鎖不全症

09年06月05日

心臓には①右心房、②右心室、③左心房、④左心室 の4つの部屋があり、血液は、大静脈→右心房→右心室→肺動脈→(肺)→肺静脈→左心房→左心室→大動脈→(全身) といった経路で循環しています。これら心臓の部屋の出入り口には逆流を防ぐ弁が備わっており、左心房と左心室の間にある弁が僧帽弁です。
僧帽弁閉鎖不全症とは、僧帽弁が様々な原因によって閉じなくなり、心臓から全身へ血液を送り出す際に逆流を生じてしまう疾患です。全身に送り出すはずの血液が逆流して心臓(左心房)内に残ることにより、①全身に血液が行き渡らなくなる、②心臓が肥大し、気管支を圧迫する、③肺静脈→左心房への循環が悪化して肺がうっ血する、などの障害が起こります。その結果、咳や呼吸困難、貧血状態により疲れやすくなる、急に倒れる、などといった症状が見られ、適切な治療を行わないと重度の呼吸困難や多臓器不全により死に至ります。一部の犬種(キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルなど)を除いては、高齢になるほどよく認められ、大型犬よりは小型犬によく認められます。
治療は、完治を目指すには弁置換術などの難易度の高い外科手術が必要であるため、一般的には病気の進行を遅らせるための食事管理や投薬治療が行われます。早期の投薬治療により生存期間が延びるという報告もあるため、早期発見・早期治療が重要となります。しかし、上記の症状が見られるのは病気がかなり進行してからになるため、早期に発見するためにも定期的な検診をお勧めいたします。

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