スタッフによる診療コラム

1月27日 葉月会セミナー

09年01月28日

最近注目のリハビリテーションと理学療法の基本
HANDS FOR PAWS代表 森 めぐみ先生

椎間板ヘルニアなどの神経疾患や様々な整形外科的な疾患では手術が治療の第一選択となるものが多いですが、人間であれば当然のように術後のリハビリが行われています。しかし、動物ではリハビリという概念が特に日本ではまだ根付いていないのが現状です。手術と理学療法を組み合わせることで術後の回復が向上することは動物でもよく知られるようになってきました。当院でも椎間板ヘルニアの術後には鍼治療を行い、良い成績を得ています。今回のセミナーでは、用手によるマッサージを中心に教わりました。先生に犬のマッサージを実演していただきましたが、犬は気持ちよさそうに寝ていました。動物に対するマッサージを実際に見ることができて貴重な体験ができました。

サリドマイド

09年01月27日

1960年代に薬害事件をおこし、販売禁止になったサリドマイドがさまざまな病気に効果があることが分かってきました。50以上の病気をおさえる効果が期待できるとのことで注目を集めています。
癌の転移、血管新生、自己免疫性疾患、リウマチ、ベーチェット病、エイズ、インシュリン抵抗性などに効果があると思われています。サリドマイドの効果はTNF-α(腫瘍壊死因子)という物質の産生をコントロールする作用と考えられています。TNF-αはリンパ球などから分泌され、免疫機能を高め、癌細胞などを殺す働きがあります。しかし多くできすぎると逆にいろいろな悪影響を及ぼすことがあります。癌や結核の末期の悪液質・免疫が自分の体の一部を攻撃する自己免疫疾患・失明や癌の栄養補給路ができる血管新生・癌の転移・エイズウイルスの複製などがTNF-α分泌過多による悪影響ですが、これらを抑えることで病気の治療に期待されています。人の多発性骨髄腫に対してはアメリカなどの10数カ国が承認をしています。日本では承認されていない薬であり、外国から医師をとおして個人輸入されている状況です。動物の癌においてもサリドマイドが非ステロイド性の消炎剤などとともに寿命を延ばす効果が期待されており今後の動向が注目されています。当院での使用例においても腫瘍の血管新生抑制作用は眼に見えて効果があります。今後期待される薬の1つです。

1月20日 葉月会セミナー

09年01月21日

Dr.岸上の教科書に載ってないシリーズ
第3弾 骨折治療の新しい基本
岸上獣医科病院 岸上 義弘先生

骨折の治療は、しっかり整復してしっかり固定する、というのが基本だと思っていました。多くの教科書にもそのように載っています。しかし、先生の考え方ではもっと生体の持つ自己治癒力を利用する治療のほうが良いのではないか?ということでした。人医学でもそのような考え方をする整形外科医が増えてきている、ということでした。現在は様々な考え方があるようですが今後、どのように骨折の治療方法が変化していくのか、しっかり勉強していきたいと思います。

「がん治療・最前線」ハイパーサーミア

09年01月18日

1月17日(毎日健康サロン市民公開講座)癌の集学的治療とハイパーサーミアに参加してきました。
林 豊行氏:医療法人友紘会理事長  中村 仁信氏:大阪大学大学院教授 近藤 元治氏:京都府立医科大学名誉教授 今田 肇氏:医療法人共愛会戸畑共立がん治療センター長 武田 力氏:大阪ガン免疫化学療法センター院長という講師の方々のお話をお聞きしました。

手術、放射線、抗癌剤、免疫療法を中心とする集中的がん治療にくわえてハイパーサーミア(温熱療法)を併用すると各種治療方法の効果を高め副作用を軽減できることが分かってきました。癌組織は正常組織に比べ熱に弱いことが分かっており、41.5℃以上になると死滅します。ハイパーサーミアは加温による免疫の活性、QOLの上昇、癌組織の薬剤取り込み上昇、放射線治療の効果増強という役割を果たします。一度効果がなくなった抗癌剤による治療がハイパーサーミアをうけることによりあらためて効果がでてきた例を見せていただきました。
体の奥深いところでできている癌病巣を中心にからだの表面より2極の電極版ではさみそこからでる高周波が生体分子に回転をおこさせ摩擦運動によって自己的に発熱が起こる仕組みです。
脳、眼球を除くすべての部位に適応になり、初期、末期、癌組織型や種類を問わないため、いろいろな癌に適応できる期待をもたれています。動物に対する研究はこれからですが、今後積極的に取り組んでいきたいと思っております。

1月16日志学会月例会

09年01月16日

志学会セミナー
脛骨異形成症の診断・治療 ~身体検査からハイブリット創外固定法まで~

 米地謙介先生(奈良県アサヒペットクリニック)

今回は比較的、近年報告されているダックスフントの「脛骨異形成症」について教わりました。この病気は1977年に初めてドイツで報告された病気で、ダックスフントの脛骨が、曲がってしまい、跛行を示すことがある病気です。飼主様は、足のO脚やびっこで気がつかれることが多いのですが、あまりにも小さいころから症状が出てしまうことが多く、また本人は痛がるそぶりを見せないので、気づかれない場合もあります。
遺伝や環境素因は疑わしいのですが、現在も立証されてはいません。
ダックスフントは近年、最も日本で登録頭数の多い犬種です。
必ずしも手術しなければならない病気ではないのですが、この病気を学ぶことによって、飼主様にご提示できる治療法の選択肢の幅を広げればと思いました。

1月15日 iVEATセミナー

09年01月15日

Dr萩尾の実践心エコー:入門編⑤
宮崎大学・獣医外科学教室 萩尾 光美教授

実践的な心エコー法について教えていただきました。
心機能障害をもっている心臓病は必ず拡張機能障害をともなっており、その評価としては左室流入血流の測定が適しています。
しかし、より詳細な拡張能の評価をするためには、組織ドプラ法が必要となってきます。、
ちょっと難しい講義内容でしたが、心機能を評価するためにはぜひともマスターしたい手技であります。

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