南が丘動物通信

6/23 日本小動物歯科研究会 レベル1認定講習会・実習 19年06月28日

倉田 大樹先生 ワールド動物病院

先日日本小動物歯科学研究会の講義、実習に参加してまいりました。倉田先生から歯科学の基礎を講義していただきました。わんちゃんのスケーリングと抜歯はもっとも頻繁に行う処置の一つです。そこでわんちゃんの歯を解剖から勉強しなおし、口腔内のどの部分に歯石が付きやすいのか、歯周病の原因とどのように根尖膿瘍へと悪化していくのかを勉強しました。講義の中で倉田先生の症例も紹介していただきながら、歯科処置のコツ・疾病ごとに行うべき処置の違いと鑑別すべき点を教えていただきました。実習ではスケーリングの練習と口腔内レントゲン撮影の練習をしました。

当院では以前からスケーリングの処置は必ず麻酔下でルートプレイニングも含めてさせていただいております。これはわんちゃんの歯はエナメル質が薄く、精度の低い処置はエナメル質の破壊を招き、歯周病を悪化させる危険性をもっているため、歯肉内の歯石除去(ルートプレイニング)が歯石の再付着の予防および歯周病の治療には必要なため、なにより安全に処置を行うためです。講義でもこれらは極めて重要なこととして挙げられていました。飼い主様にもきちんと伝わるようインフォームしていきたいと思います。また当院は口腔内レントゲンが備わっています。飼い主様に今後見える形で歯科処置の根拠提示ができるようにしていきたいと思います。

K.Y