診療案内

犬の繁殖

当院では、2008年にICSB(インターナショナル・キャナイン・シーメン・バンク)の認定繁殖工学獣医師を取得し、犬の繁殖に関わる診療を行っています。

黄体ホルモン(Progesterone)検査

排卵日を予測するのに必須の検査です。以前は膣スメア検査で排卵日を予測しましたが、信頼度が低いため行われません。当院でブリーダーさんが出血に気が付いてから排卵までの日にちを調べたところ3~28日とさまざまでした。排卵日がわかることによるメリットは①一番理想的な交配適期がわかる。②仔犬の頭数が期待できる。③しっかり育った仔犬ができる。④凍結精液の人工授精も可能になる。⑤分娩の日にちは排卵後63日になることが多く予測を立てることが可能。⑥仔犬の育ち方がわかり、帝王切開の適した時期がきまる。精子の生存期間は11日、卵子の生存期間は5日あり授精時期や交尾から出産までの期間にばらつきがでますが、分娩のタイミングを黄体ホルモンの値で確認することもできます。黄体ホルモン検査は装置による測定差があるため実績のあるバイダスが推奨されています。近医で検査をしていないということでお困りの方は、主治医さんと打ち合わせの上ご連絡いただければ当院で計測いたします。

犬の人工授精

人工授精が積極的に行われるようになってきました。うまく交尾ができないという理由以外でも多くの需要があります。欧米の先進国ではブルセラ、マイコプラズマなどの伝播の問題があって自然交配をさけることがおおきな原因になっています。人工授精に用いる精液は、新鮮採取精液や、冷蔵や凍結精液があります。人工授精のメリットは、受胎率の向上や、希少な品種、健康で優秀な雄の遺伝子の繁殖が世界中で可能です。

新鮮精液やチルド精液による人工授精

バルーンカテーテルを使用した人工授精がお勧めになります。膣内人工授精として漏れのない交配が可能なので、ストロー法などに比べ高い受胎率を得ることが可能です。またお尻を高くして長時間維持しておく必要がありません。

凍結精液による人工授精

以前は優秀な海外の血統を導入するためには雌犬を海外で交配させるか、妊娠した雌犬を輸入するか、高価な種雄を輸入するしかありませんでした。2008年に凍結精液による人工授精が日本ケンネルクラブ(JKC)に認可され、日本における状況もようやく変わりました。犬の輸送なしに精液のみを送ることにより繁殖が可能になったのです。血液中の黄体ホルモンの値を計測し、排卵日をきっちりと特定したうえでの交配が必要です。いったん凍結された精子は解凍された際、生存率および活動性も低下しているため子宮内に直接注入することがお勧めされます。手術による子宮内注入は、すべての精子が人工的に子宮内に留まるためもっとも効率のよい方法です。精子数が少ない新鮮精液にも適応となります。内視鏡を使った人工授精は、お腹にメスをいれることなしに人工授精用の特殊内視鏡を使うことにより膣から子宮頸管を通して子宮内に精子を注入いたします。

雄の精液検査

雄の精液に問題があり、うまく受胎しないこともあります。精子数、奇形率、活性率を正確に検査いたします。状況に応じて治療も行います。

雌の不妊、誤交配、繁殖犬の子宮蓄膿症、繁殖のためのサプリメントなどもご相談ください。